重力・ジオイドのQ&A

重力に関するQ&A

測量標である重力点を利用する際は、測量標の使用承認申請(測量法第26条)が必要です。

また、測量成果である重力値を利用する際は、測量成果の使用承認申請(測量法第30条)が必要です。

詳しくは「重力点の利用手続」のページをご確認ください。

ジオイドに関するQ&A

「ジオイド2024日本とその周辺」のジオイド高は、測量計算サイト内の「ジオイド高計算」で計算することが可能です。

計算には、ジオイド高を計算したい場所の緯度経度が必要となります。

計算が可能なエリアは、北緯15度から北緯50度まで、東経120度から東経160度までの範囲です。

なお、標高体系の移行を円滑に行うため、「日本のジオイド2011」のジオイド高計算サービスも一時的に継続して公開しています。

最新のジオイド・モデル「ジオイド2024日本とその周辺」は、基盤地図情報ダウンロードサイトにてダウンロードできます。

基本測量の測量成果であるジオイド・モデルを利用する際は、測量成果の複製承認申請(測量法第29条)又は使用承認申請(測量法第30条)が必要です。

なお、過去のジオイド・モデルを利用する場合も、同様の手続が必要です。

詳しくは、「ジオイド・モデルの利用手続」のページをご確認ください。

過去のジオイド・モデルは「ジオイド・モデルを入手」のページから提供しています。

過去のジオイド・モデルも、基本測量の測量成果です。

利用の際には、測量法に基づき、測量成果の複製又は使用の申請が必要となる場合があります。

申請の必要の有無、申請方法などは、「ジオイド・モデルの利用手続」のページをご確認ください。

また、ジオイド・モデルを利用して論文等で発表される場合は、国土地理院コンテンツ利用規約により出典の明示が必要となります。

  1. 構築手法
  2. 「日本のジオイド2011」は、重力データを用いて構築した重力ジオイド・モデルを、GNSS測量及び水準測量から得られた実測ジオイド高に合わせ込んで構築しています。

    「ジオイド2024日本とその周辺」は、重力データのみを用いて構築した重力ジオイド・モデルです。

    水準測量には距離に応じた誤差が累積する特徴があり、水準測量のデータを用いている「日本のジオイド2011」にもこの誤差が含まれていますが、「ジオイド2024日本とその周辺」は重力データのみから構築されているため、この誤差は含まれていません。

  3. 構築に使用した重力データ
  4. 「日本のジオイド2011」の構築に使用した重力データは、衛星重力データ、地上重力データ、船上重力データ、海底重力データ及び衛星アルティメトリ海洋重力場モデルです。

    「ジオイド2024日本とその周辺」では、新たに航空重力データを追加するとともに、その他の重力データも最新のものに更新しています。

  5. 離島の高さの基準
  6. 測量法第十一条第一項第三号の規定により、これまで離島においては、日本水準原点と異なる原点(独自の平均海面)を定めてきました。このような離島では、定めた原点を基準として水準測量を行ってきました。

    「日本のジオイド2011」は、GNSS測量及び水準測量から得られた実測ジオイド高に合わせ込んで構築しているため、離島においては、そのジオイドは離島独自の平均海面と一致することになりました。

    一方、「ジオイド2024日本とその周辺」は、重力データのみから構築しているため、離島も含めた全ての領域において、そのジオイドは東京湾平均海面と一致しています。したがって、一部の離島において衛星測位により標高を求める際には、「基準面補正パラメータ」を用いて高さを補正する必要があります。

  7. 公開範囲
  8. 「日本のジオイド2011」では、陸地のみを公開していました。

    「ジオイド2024日本とその周辺」では、海域を含む陸海シームレスジオイドとして公開しています。

  9. ファイルフォーマット
  10. 「日本のジオイド2011」では、地理院独自の「.asc」ファイルを提供していました。

    「ジオイド2024日本とその周辺」では、これをISGフォーマットに変更しています。ISGフォーマットは、国際測地学協会の国際ジオイド事業(International Service for the Geoid)が推奨する共通フォーマットです。

国土地理院ではファイル形式を変換するツール等は公開していません。予めご了承ください。

測量計算サイト内の「PatchJGD標高版」で、「日本のジオイド2000」と「日本のジオイド2011」の差を計算することができます。

入力値の欄の「使用するパラメータ」で「hyokorev2014_geoid2011_h.par」を選択し、計算したい位置の緯度、経度を入力します。

その後、標高を「0」として「計算実行」を押すと、「日本のジオイド2000」-「日本のジオイド2011」が計算結果の「出力値」の「補正後の標高」に表示されます。

なお、東日本については時報「ジオイド・モデル「日本のジオイド2011」(Ver.1)の構築」、西日本については時報「新しいジオイド・モデル「日本のジオイド2011+2000」の構築-中国・四国・九州地方におけるジオイド・モデルの改定-」にジオイド・モデルの詳細が記載されています。

全球ジオイド・モデルは、地球全体の平均海面に最もよく整合するように計算されているのに対して、「日本のジオイド2011」は、東京湾の平均海面を基準とした日本の標高体系と整合するように計算しております。

主に、これらにより、「日本のジオイド2011」と全球ジオイド・モデルには差異が生じます。

全球ジオイド・モデルの1つである「EGM2008」と比べると、北海道や一部沿岸域を除いて、「日本のジオイド2011」の方が「EGM2008」よりジオイド高が高い傾向にあります。

また、分解能については、「EGM2008」は約10kmなのに対し、「日本のジオイド2011」は緯度間隔1 分・経度間隔1.5 分(約2km)です。

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