鳥取県児童生徒地域地図発表作品展

第15回(平成25年) 鳥取地区 主催:鳥取県地域社会研究会

作品展の概要

「鳥取県児童生徒地域地図発表作品展」は、県内の小・中・高・特別支援学校の児童生徒の地域に対する関心を喚起し、野外における観察の能力・洞察力・表現力を高め、同時に地図利用及び地図作成能力の向上を目的に、11月から12月に鳥取県内3カ所において開催されています。

作品:時とともに移りゆく人々の生活と変わらない街並み~大反響アニメの舞台 田後~

国土地理院長賞

作品名:時とともに移りゆく人々の生活と変わらない街並み~大反響アニメの舞台 田後~

受賞者:鳥取城北高等学校〈地歴部〉 2年 吉村雛乃、山本彩加、鐘谷唯、山下綾香、寺谷なお美

作品主旨:岩美町田後地区は、せまい谷間につくられた漁師町です。路地は細く傾斜しており、一部階段になっているところもあります。港から集落を見上げると、土地の傾斜にあわせて建てられた家が、谷の奥に向かって徐々に高くなっていく独特な町並みがよく分かります。美しい海岸の景色と古い家々がつくり出す昭和の香りが漂う通りが魅力的で、アニメの舞台にもなっている田後地区をぜひ全国のみなさんに紹介できたらと思います。


作品:駐車場からみた大型店舗の集客力-鳥取市千代水・湖山地区の場合-

国土地理院長賞

作品名:駐車場からみた大型店舗の集客力-鳥取市千代水・湖山地区の場合-

受賞者:鳥取市立湖東中学校 3年 渡邉幸作

作品主旨:僕が買い物でよく利用する千代水地区は大型店舗の多い地区の一つだ。中心市街地の商店街は空き店舗が目立っているのに、郊外の店舗は車でいっぱいだ。そこで、これらの大型店舗にどれくらいの人が集まるのか、駐車場の広さに注目して調べてみた。すると、特に店舗が集中しているエリアがあることや場所によって店舗の種類が違うこと、また、より多くの集客が見込める場所に位置していることがわかり、経営戦略がかいま見えたように思えた。


作品:今町二丁目しゅうへんわたしのまちの点字ブロックマップ

国土地理院長賞

作品名:今町二丁目しゅうへんわたしのまちの点字ブロックマップ

受賞者:鳥取市立明徳小学校 2年 山中美季

作品主旨:家の前からつづく黄色いブロック。これを点字ブロックといい、目のふじゆうな人のためにあることを1年生の時に、先生から教えてもらいました。この点字ブロックがどこにどのようにつづいているのか。また、目のふじゆうな人の立場にたってみて、どのようなもんだいがあるのかを考えてみようと思い、地図にまとめてみました。


作品:バード・ハットへようこそ~しどうえきまえたいへいせんのいまとむかしマップ~

国土地理院中国地方測量部長賞

作品名:バード・ハットへようこそ~しどうえきまえたいへいせんのいまとむかしマップ~

受賞者:鳥取市立明徳小学校 1年 山中智暉

作品主旨:いえのちかくにあたらしくできたバードハットは、とっとりえきのまわりに人がすくなくなったので、人がたくさんあつまるようにとつくられました。このちずをみて、バードハットにすこしでもきょうみをもってもらって、たくさんの人にきてもらえたら、ぼくはとてもうれしいです。


作品:ぼくの町のふしぎな生き物プラナリア生息地図

鳥取県教育委員会教育長賞

作品名:ぼくの町のふしぎな生き物プラナリア生息地図

受賞者:鳥取市立中ノ郷小学校 3年 柳谷佳輝

作品主旨:夏休み、おじいさんの家に行って、プラナリアという生き物を知った。本で調べてみるとふしぎな生き物で、ぼくの町にもいるのか調べたくなった。町を流れる川の初めてのところへ行ったり、冷たい水にふれたりしながら楽しく調べることができた。きれいな水にしかすめない生き物が身近にいることにおどろいた。すごく小さくてかわいらしい、そして、水しつがよい所でしか生きることができない生き物が地いきにいることを知ってほしくて地図にした。


作品:「いざ!」というときの防災マップ~雲山中央~

(一財)地図情報センター理事長賞

作品名:「いざ!」というときの防災マップ~雲山中央~

受賞者:鳥取市立米里小学校 4年 木原寛太

作品主旨:本研究は、雲山地区の消火設備について調査しまとめたものです。社会科の学習で、消火栓や消火水そうなど、火事に備えた設備がそれぞれの地域であったことを学習しました。そこで、家の周りを歩いて、調べてみました。当初は、自学ノートに調べた結果や思ったことなどをまとめました。それをベースに、地図を大きく書いたり、詳しく調べ直したり、実物を写真に撮ったりしてまとめ直しました。今後は、もう少し違った視点で調べてまとめてみたいと思います。


作品:鳥取市街地のガソリンスタンド減少マップ

日本地図学会長賞

作品名:鳥取市街地のガソリンスタンド減少マップ

受賞者:鳥取市立中ノ郷小学校 4年 小倉夕奈

作品主旨:鳥取県内で平成8年からの15年間で143カ所もなくなっていることに驚きました。鳥取市の市街地を車で走って調べてみると、近所の2カ所も含めて22カ所が廃止されていました。ガソリンの値段が高くなったり、電気・ハイブリット車の普及で売れなくなったり、消防法の改正があったりした理由で少なくなってしまったようです。近い将来、私の住んでいる町でも生活になくてはならないガソリンや灯油が近くの店で買えなくなるかもしれません。


作品:三角山の町 用瀬

(一社)地図調製技術協会長賞

作品名:三角山の町 用瀬

受賞者:鳥取市立用瀬小学校 6年 春名雪乃

作品主旨:私がこの自由研究をしようとした理由は、ふるさと用瀬のことが大好きなので、もっと用瀬のことを知りたいと思ったからです。また、用瀬といえば流し雛がよく知られていますが、あまり知られていない三角山をたくさんの人に知ってもらいたいと思います。三角山は用瀬の町から見ることができる代表的な山の一つです。この自由研究を作るために図書館や神社に行き、いろいろな資料を調べたり、地域のいろいろな人のお話を聞いたりしました。


作品:鳥取市海抜表示シートマップ

(公社)日本地理学会長賞

作品名:鳥取市海抜表示シートマップ

受賞者:鳥取市立中ノ郷小学校 6年 柳谷佳奈

作品主旨:東日本大震災後、見かけるようになった海抜表示シート(全国共通)が、鳥取市ではどのように設置されているかを調査した。海沿いの道を調べたが、鳥取市は東西に長いため予想以上に多く、51ものシートが設置されていた。最も高い表示は、海が近く観光地でもある鳥取砂丘の46メートルであった。表示の9割は道先案内板の支柱に取り付けてあったが、その設置場所がわかるように、写真の裏に地名を記入した。日本海側でも津波を伴う地震が起こることもわかり、防災の参考になった。


作品:米里校区にある石造物

(一財)日本地図センター理事長

作品名:米里校区にある石造物

受賞者:鳥取市立桜ヶ丘中学校 2年 田中里沙

作品主旨:米里地区自治会がまとめた「米里誌」を手にしてみると、地区内の遺跡や古墳群、石造物、神社などが図解や写真入りで紹介してあった。今回、石造物に注目して地図に表現してみると、歴史のある集落の神社には江戸時代に建立された信仰と関係の深い石造物が数多く設置されていることがわかった。また、明治以降の石造物は業績を記録した記念碑などが多いことにも気づいた。風雨にさらされて刻まれている文字が判読しづらいものが結構あったので、後世に残す工夫が求められる。


作品:未来に伝えたい網代の伝統と知恵~美しい自然とレトロな街並み~

国土地理院長賞

作品名:未来に伝えたい網代の伝統と知恵~美しい自然とレトロな街並み~

受賞者:鳥取城北高等学校 1年 木原大成、瀬戸川清、神谷洸来、氏林大和

作品主旨:岩美町網代地区は、昭和50年代頃までは多くの商店が軒を連ね、住民のほとんどが漁師か小売業、仲買業を生業としていた小さな集落です。現在では人口とともに商店の数も減少しましたが、それでも小さな通りに3軒も食料品や日用品を扱う店が残っています。それらが成り立っている理由と地域に受け継がれる風習や伝統には、未来の日本にとって参考になる知恵があると思います。またレトロな町並みや隧道も大変魅力的です。