児童・生徒の地図作品展

第27回(令和元年) 徳島地区 主催:徳島地理学会

作品展の概要

「児童・生徒の地図作品展」は、徳島県内の小・中・高校の児童生徒が作成した地図類を募集し、優秀な作品を展示して、地理教育・地図教育の発展を図ることを目的に毎年11月末から12月初めに開催されています。

作品:吉野川とその支流

奨励賞/国土地理院長賞

作品名:吉野川とその支流

受賞者:徳島文理中学校 1年 櫻井 陽菜

作品主旨:私が毎日目にする吉野川の豊かな流れは、いったいどこから始まっているのだろう、という興味をもち、その源流点と支流について調べることにした。その結果、吉野川の河口を流れる水は、四国の山々の頂上付近や中腹を源流点とする支流から流れ込んでいることが分かった。国土地理院地勢図を用いて立体的に表すことによって、吉野川の姿と、源流点から河口に至るまでの傾斜を分かりやすく表現できたと思う。


作品:私の住んでいる町の昔調べ

国土地理院長賞

作品名:私の住んでいる町の昔調べ

受賞者:鳴門市立鳴門西小学校 5年 古賀 夢來

作品主旨:私の住んでいる町は海に囲まれています。自然が多く環境は良いのですが,生活用品や食料品を買うには,コンビニエンスストアしかなく不便です。今では橋もかかり車での移動が簡単になっていますが,渡船しか交通手段がなかった時代に,島内だけで生活できる商店がどれだけあったのか,気になり祖母や近所の高齢者の方に聞いて調べることにしました。苦労した点は,迷路のように入り組んでいる高島の町を歩いて調べたことです。


作品:小松島市にある拉麺屋と饂飩屋とCVSの相関関係

(一財)日本地図センター理事長賞

作品名:小松島市にある拉麺屋と饂飩屋とCVSの相関関係

受賞者:徳島県立富岡西高等学校 2年 辻 成将、徳山 司

作品主旨:部活帰りに拉麺店や饂飩店に寄った後、CVSに行くことがよくあり、この体験が今回の地図作品作成のきっかけとなりました。相関関係があるかどうかの確信はなく不安でしたが、調査の結果、拉麺店より饂飩店の方がCVSの分布との相関関係が強いことがわかりました。さらに、拉麺店は分散した店舗分布になっているのに対し、饂飩店は密集した店舗分布になっていることもわかりました。興味深い結果が得られ、面白かったです。


作品:通学路にある自動はん売機調さ

(一財)日本地図センター理事長賞

作品名:通学路にある自動はん売機調さ

受賞者:徳島市立八万小学校 4年 森本 彩花

作品主旨:わたしの住んでいる町では、たくさんの自動販売機を見かけます。そこで、私の通学路周辺には、自動販売機がどこにあって、どんな会社のものがいくつぐらいあるのかと思い、路地をぐるぐる回って調べました。地図を模造紙に書いて、目印になる建物のイラストを考え、色分けシールをはるのが大変でした。同じぐらいの距離ごとに設置されているのが分かりました。この地図が、熱中症や災害時に役立てればいいなと思いました。


作品:海部郡における津波の記録-石碑と高地蔵の調査-

国土地理院四国地方測量部長賞

作品名:海部郡における津波の記録-石碑と高地蔵の調査-

受賞者:徳島文理中 3年 今井 滉教、泉 悠真 2年 加島 右京

作品主旨:近年起こると予想されている南海地震で、最も津波の被害が大きいと考えられる徳島県南部の海部郡における南海地震の記録(石碑や高地蔵)について調査した。特に安政地震と昭和地震の記録が多く残っていたが、安政地震の津波の高さは昭和地震の2倍近くもあった。今後起きる南海地震の津波の高さも安政期くらいと予想される。今まで知られていなかった高地蔵も5基発見できたのが大きな成果である。


作品:せみのぬけがら調査

国土地理院四国地方測量部長賞

作品名:せみのぬけがら調査

受賞者:鳴門市立鳴門西小学校 4年 松本 幸樹

作品主旨:夏になるとたくさんセミのぬけがらを見つけます。そこでぼくの住んでいる鳴門市大毛島にどんな種類のセミがいるのか調べたいと思いました。できるだけはなれた公園を5つえらんでセミのぬけがらを探しました。調べた結果,公園によってセミのぬけがらの種類がちがう事が分かりました。そして,それをわかりやすく見てもらう様に地図を描きました。むずかしかったけど,たくさんの水尾(水路)が通っていることも発見できました。


作品:セルフレジを発展させるには

©Google

徳島県教育委員会教育長賞

作品名:セルフレジを発展させるには

受賞者:徳島県立富岡西高等学校 2年 福本 一鷹、松内 彩音

作品主旨:人工知能やAIが発達して様々な自動化が進む中、私たちの住む阿南市ではどれだけセルフレジ化が進んでいるのか気になり、調べてみました。実際にスーパーやコンビニを訪れてみた結果、阿南市の人口密度とセルフレジの導入店舗の分布には相関関係があることが分かり、今後セルフレジを導入すべき立地も判明しました。情報をレイヤーにわけて表示するのは大変でしたが、自分の町を細かく知ることができて良い経験になりました。