治水地形分類図の内容

治水地形分類図の見方

治水地形分類図の見方(人工改変地形、天井川の区間)

干拓地、盛土地・埋立地、切土地、連続盛土

(解説)
 芦田川河口に位置する広島県福山市は、江戸時代から干拓が行われ陸地を広げていきました。 治水地形分類図では、歴史的資料で干拓したことが明らかな土地を「干拓地」、低地や海部に土を持って造成した土地を「盛土地・埋立地」、山地・丘陵、台地の開発に伴い、主に切取りにより造成された土地を「切土地」として取得しています。 また、国が管理する堤防以外の堤防や道路などに付帯した盛土部を「連続盛土」として取得しています。 (地図は芦田川水系「福山東部」、 写真は地理院地図の全国最新写真(シームレス)より)

天井川の区間

(解説)
 上の2つの地図は、地理院地図の断面図の機能を使って、現在天井川となっている区間、また昔は天井川であった区間の状況を示したものです。 縦横の比率を変えて高さを強調していますが、断面を見ると河床が周囲の地面よりも高くなっていることが分かります。 特に右地図は、岡山平野西部を流れる高梁川がかつて東・西高梁川の2つに分流して、現在は廃川になっている東高梁川と呼ばれた天井川の断面図を示したものです。 治水地形分類図では現在も天井川となっている河川区間だけを取得の対象とし、現在は河道ではなくなった天井川沿いの微高地内の流路跡は「旧河道」に区分しています。 (左地図は淀川〔野洲川〕水系「草津」ほか、 右地図は高梁川水系「倉敷」ほかより)