重力測量

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概要

重力測量について

 南極における重力測量は、1957年(第2次隊)から1961年(第6次隊)までは、地理調査所(現国土地理院)が開発したGSI型重力振子とウォルドン重力計による相対重力測定が行われていました。
 その後、1966年(第8次隊)から導入されたラコスト重力計と1995年(第37次隊)に導入されたシントレックス重力計を用いた相対重力計測定が、重力異常の把握を目的に現在まで露岩域の基準点上で行われています。
 1991年、昭和基地に重力計室が完成し、IAGBN(International Absolute Gravity Basestation Network:国際絶対重力基準点網)の重力点が設置されてからは、絶対重力計(佐久間式及びFG5)を用いて、2010年3月までに5回の絶対重力測定を行っています。この絶対重力の定期的な観測により、国際重力網構築への協力のほか、氷床変動、海面変動、ポストグレーシャルリバウンド(氷河の後退による地殻の隆起現象)の検出など様々な貢献が期待されています。

※国際絶対重力基準点網(IAGBN):1987年第19回IUGG/IAG総会においてIAGBNの構築が 決議された。IAGBNとは、全地球に絶対重力測定を行う点を配置して重力観測の基準となるネットワークを形成するもの。IAGBNには大陸など地殻の安定したところに選定されたA点と地殻変動が予想される場所のB点があり、南極では、A点として、昭和基地のほか米国のマクマード基地の2点のみである。

国際絶対重力基準点網(IAGBN)
International Absolute Gravity Basestation Network


FG5絶対重力計の観測風景(第51次隊)


ラコスト重力計による相対重力測定(第51次隊)


データの形式・諸元等

データ内容

重力測量成果

ファイル形式

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