最終更新日:2023年5月8日

「だいち2号」観測データの干渉解析による石川県能登地方の地震(2023年5月5日)に伴う地殻変動(2023年5月8日発表)

概要

2023年5月5日14時42分頃に発生した石川県能登地方の地震(M6.5、最大震度6強)について、だいち2号の観測データを使用し、SAR干渉解析を行いました。

その結果、珠洲市北部で最大約20cmの隆起、最大約10cmの西向きの変動(暫定値)が見られます(図1)。

珠洲市内の山地等では局所的な変動が多数見られます(図1下段拡大図の白矢印)。

SAR干渉解析結果 【速報】

2.5次元解析結果
準上下方向及び準東西方向の変動量

図1 準上下方向(上段)及び準東西方向の変動量(下段)

2023年4月9日~2023年5月7日(図2)、2023年4月21日~2023年5月5日(図3)の解析結果による2.5次元解析結果(2.5次元解析とは

地理院地図で閲覧(準上下方向準東西方向

干渉解析結果
2023年4月9日~2023年5月7日の解析結果の干渉画像

図2 2023年4月9日~2023年5月7日の解析結果
2023年4月21日~2023年5月5日の解析結果の干渉画像
図3 2023年4月21日~2023年5月5日の解析結果
     1回目観測日
2回目観測日
衛星進行方向 電波照射方向
(照射方位)
観測
モード
入射角
(中心)
地理院地図への
リンク
図2 2023年4月9日
2023年5月7日
南行 右(西) 高分解能 36.7° 2023年4月21日~2023年5月5日の解析結果の干渉画像
図3 2023年4月21日
2023年5月5日
北行 右(東) 高分解能 35.8° 2023年4月21日~2023年5月5日の解析結果の干渉画像
解析:国土地理院 原初データ所有:JAXA

※今回の結果は速報であり、より詳細な分析等により、今後内容が更新されることがあります。
※干渉SAR の精度は一般的には数cm 程度とされています。また、衛星の観測条件が異なる場合、同じ地殻変動であっても、解析結果の見え方に違いが生じます。
※観測データは、地震予知連絡会SAR解析ワーキンググループを通して、JAXAから提供されたものです。
※対流圏遅延補正には、気象庁数値予報格子点データを使用しています。

〇参考資料
SAR 干渉解析の原理(PDF 形式:880KB)
非干渉(砂をまいたようなざらざらした模様)とは
衛星進行方向と電波照射方向による見え方の違い(PDF形式:100KB)
国土地理院の干渉SAR ホームページ
SAR 干渉画像の誤差
2.5次元解析とは

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問い合わせ先

国土地理院測地部
宇宙測地課長
小門 研亮 TEL029-864-4813(直通)

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