2013年10月15日フィリピン・ボホール島の地震に伴う地殻変動
合成開口レーダー(SAR)解析による地殻変動作成:2013年11月8日 English version of this page 地殻変動の特徴2013年10月15日にフィリピン・ボホール島でMw7.1(USGS)(Mw7.2: PHIVOLCS)の地震が発生しました.カナダ宇宙庁(CSA)のRADARSAT-2の合成開口レーダー(SAR)画像を用いて,地震前後の画像を精密に比較する手法(ピクセルオフセット法)を適用することにより,面的な地殻変動を捉えることに成功しました.
[PNG: 1.43MB] 赤色の領域は衛星に近づく変動(隆起もしくは西向きの動きで説明可能)を,青色の領域は衛星から遠ざかる変動(沈降もしくは東向きの動きで説明可能)を示しています.本解析で使用した衛星は,西側上空から地上を見下ろしてレーダーを照射しています(入射角:約34°,衛星進行方向:約N11°W). [PNG: 291KB] 左図は地殻変動域の北東部(図1白枠)の拡大です.右図は,図1の測線A-B及びC-Dにおいて観測された地表変位(赤線)の断面図です.測線A-Bには,変位に大きな跳びが見られます.地表地震断層による変位の食い違いを示唆していると考えられます. [PNG: 1.98MB] 【加色混合法により捉えられた海岸線変化】 地震前に海だったところが地震後に陸となった場合(散乱強度が増加)には赤色に,陸だったところが海となった場合(散乱強度が減少)には水色で表されています. 地震概要
分析に使用した人工衛星RADARSAT-2(カナダ宇宙庁)
広報・講演・論文発表Kobayashi, T. (2014), Remarkable ground uplift and reverse fault ruptures for the 2013 Bohol earthquake (Mw 7.1), Philippines, revealed by SAR pixel offset analysis, Geoscience Letters, 1:7, doi:10.1186/2196-4092-1-7. [html] [PDF: 1.81MB]
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問い合わせ先研究官 小林 知勝 (KOBAYASHI Tomokazu)029-864-6156
総括研究官 飛田 幹男 (TOBITA Mikio) 029-864-2477 関連リンク過去のピクセルオフセット法適用事例(2005年パキスタン北部地震)1
過去のピクセルオフセット法適用事例(2005年パキスタン北部地震)2 過去の加色混合法適用事例1(2004年スマトラ島沖地震・インド洋津波) 過去の加色混合法適用事例2(2007年スマトラ島南部沖地震) |