平成17年4月~5月の地殻変動について
発表日時:2005年6月7日(火)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた4月上旬から5月上旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 3月20日に福岡県西方沖で発生した地震(マグニチュード7.0)後、わずかな余効変動が観測されていましたが、5月以降は顕著な変動は見られません。 (別紙8[PDF形式:124KB])
- 浅間山周辺の東部-嬬恋基線では、昨年10月の後半以降、ゆるやかな伸びの傾向が見られます。 (別紙9[PDF形式:198KB])
- 東海地域とその周辺では、昨年9月5日の東海道沖(紀伊半島南東沖)の地震(マグニチュード7.4)以降、この地震による余効変動と見られる動きが観測されていました。最近ではこの地震以前の状態に戻りつつあり、プレート境界のゆっくり滑りに起因すると思われる長期的な地殻変動が継続していると考えられます。 (別紙10[PDF形式:101KB], 別紙11[PDF形式:60KB], 別紙12[PDF形式:175KB], 別紙13[PDF形式:56KB])
- 阿蘇山を取り囲む基線では、2005年に入ってからわずかな伸びがあるように見えます。 (別紙14[PDF形式:153KB])
問い合わせ先
国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地理地殻活動総括研究官 村上 亮 (029-864-2477) 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 今給黎 哲郎 (029-864-6925) 測地観測センター 地震調査官 畑中 雄樹 (029-864-4825)
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(2004年5月上旬から2005年5月上旬、別紙15)[PDF形式:71KB]
- 北海道に見られる変動は平成15年(2003年)十勝沖地震後の余効変動、並びに昨年11月29日及び12月6日に発生した釧路沖の地震によるものです。また、昨年12月14日の留萌支庁南部の地震に伴う地殻変動が北海道北西部地域に見られます。
- 関東地方から中国・四国地方にかけて、昨年9月5日に発生した東海道沖(紀伊半島南東沖)の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 昨年10月23日に発生した平成16年(2004年)新潟県中越地震に伴う地殻変動が新潟県周辺に見られます。
- 福岡県西方沖周辺では、3月20日10時53分頃に発生した地震(マグニチュード7.0)に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島に見られる大きめの変動ベクトルは、島内での長期的な地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な変動が見られます。