企画展「一等三角点物語」

企画展「一等三角点物語」

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企画展「一等三角点物語」ポスター

開催案内

明治になり、近代国家への第一歩を踏み出した日本は、外交、国防、交通、都市計画等多岐にわたる近代化への取り組みを行い、国の基本的な形を築き上げていきました。その一つである近代測量は、全国統一された精度の地図を作成するため明治12年(1879年)に全国測量・全国地図作成の基礎計画が打ち出され、明治16年(1883年)に測量の基準となる一等三角点を設置する三角測量が実施されることから始まります。
一等三角点を全国各地に設置するための場所を決める「選点※」にあたって、多くの三角点の位置を選点した測量技師に館潔彦(たてきよひこ)氏(嘉永2年(1849年)~昭和2年(1927年)がいます。館氏は、明治24年から明治34年まで全国各地で一等三角点を選点し、選点の過程で数多くのスケッチを残しています。選点のエピソードの一つには前穂高岳の初登頂(明治26年)という偉業もあります。
本企画展では、館潔彦氏の陸地測量部における11年間にわたる選点の旅を、当時使用したと思われる輯製(しゅうせい)20万分1図などからその足跡を追い、当時の測量はどのように行われ、どのような「地図」、「測量機器」が使われたのか、そして「作成された地図」などを紹介するとともに、館氏の御子孫である舘晴美氏より国土地理院に寄贈されたスケッチも併せて展示します。
近代測量の始まりから150年が経ち、測量や地図の作成方法も時代とともに変化しましたが、日本の国土及び国民の生命と財産を守るために必要不可欠である測量や地図の重要さを、第一歩となる記録から感じていただければ幸いです。

※ 選点(せんてん)とは、測量に先だって予め現地を調査し、設置場所を決定する作業であり、配点密度や後続作業(二等三角等)を考慮し、地盤堅固な場所を選ばなければならない。

会期

令和3年3月23日(火)から6月27日(日)

会場

国土地理院「地図と測量の科学館」2階 特別展示室

展示風景

写真:科学館入口掲示板

科学館入口掲示板

写真:特別展示室入口

特別展示室入口

写真:一等三角点標石

一等三角点標石

写真:高覘標(懸柱式高測標)模型

高覘標(懸柱式高測標)模型

写真:会場奥の風景

会場奥の風景

写真:平台(三角測量観測手簿、角度抜粋票、計算簿 など)

平台(三角測量観測手簿、角度抜粋票、計算簿 など)

写真:館潔彦氏作品(絵)

館潔彦氏作品(絵)

写真:展示パネル1

展示パネル1

写真:展示パネル2

展示パネル2

 

開催案内チラシ

企画展「一等三角点物語」チラシ
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展示パネル及び展示物一覧

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