有珠山の地殻変動(25)

発表日時:2000年09月08日(金) 11時00分

有珠山周辺の水準測量による上下変動

 国土地理院(院長城処求行)は、有珠山の火山活動に伴う地殻の上下変動を高精度に把握するため、噴火後の3回目の水準測量を8月23日から9月3日まで実施しました。水準測量は、伊達市から豊浦町及び壮瞥町経由洞爺村の路線について行い、その結果を噴火後の2回目(6月13日から6月17日)の観測結果と比較しました。このことによって、噴火後の有珠山周辺の上下変動の正確な大きさがわかりました。また、今回は、洞爺村から喜茂別町の路線を追加して実施しました。

 噴火直後の観測結果により、噴火に伴う大きな隆起が見られた昭和新山南麓の水準点1049-7及び壮瞥温泉の水準点1053-7ではそれぞれ約 9mmと約10mmの沈降、東有珠町の水準点7195で約12mmの沈降となっており、6月以降も噴火後の有珠山周辺の沈下傾向が継続していたことがわかりました。

 今回新たに測量した喜茂別町までの路線においては、噴火に伴う特に大きな変動は観測されませんでした。

 この観測の結果は、以下の国土地理院ホームページ(有珠山のページ)で公表しています。
 http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/USU/index.htm

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