三宅島火山活動に伴う地殻変動を観測

発表日時:2000年07月09日(日) 11時30分

 建設省国土地理院(院長 城処求行)は、6月26日から火山活動が活発化している三宅島の地殻の変化を把握するため、三宅島島内の電子基準点でGPS連続観測を行っています。
 三宅島島内の4点のGPS観測点を用いた6時間解析(最終データ7月9日03時00分-09時00分)によると、8日18時43分の噴火前後で観測点間の距離に変化が見られました。
 8日の噴火前は、6月末以来、全ての基線で縮みの傾向が続いていた中で、一部の基線に縮みが加速する傾向が見られました。7月8日の00時までの値と比較して、8日の18時までの値に基線(2)で約5cm、(1)で約4cm縮みの変化が見られました。
 噴火をはさんでは、8日の18時までの値と比較して、9日00時までの値を見ると、全ての基線で伸びの変化が見られます。(5)の基線で約8cm、(1)と(6)の基線で約6cm、(2)の基線で約4cm、(3)と(4)の基線で約2cm伸びているように見えます。
 噴火後は、最新データ7月9日09時までの値で見ると、全ての基線で再び縮みの傾向に戻っているように見えます。

電子基準点間の距離

(1)「三宅1」-「三宅3」 約 6Km
(2)「三宅1」-「三宅2」 約 8Km
(3)「三宅1」-「三宅4」 約 6Km
(4)「三宅3」-「三宅2」 約 4Km
(5)「三宅3」-「三宅4」 約 8Km
(6)「三宅4」-「三宅2」 約 7Km
  GPS連続観測の結果は、以下の国土地理院のホームページ(三宅島のぺージ)で公表しています。
    http://www.gsi.go.jp/WNEW/LATEST/MIYAKE/index.html

問い合わせ先

建設省国土地理院
 〒305-0811  茨城県つくば市北郷1番
  測地観測センター
   地震調査官       今給黎 哲郎  (直通)0298-64-4825
  地理地殻活動研究センター
   地殻変動研究室長   村上 亮    (直通)0298-64-6925
三宅島GPS連続観測基線図

基線長変化グラフ1

基線長変化グラフ2