第25回全国児童生徒地図優秀作品展 受賞作品

第25回全国児童生徒地図優秀作品展 受賞作品

受賞作品

国土交通大臣賞

作品名:「集中豪雨からまちを守れ!松川雨水貯留施設のはたらき」
受賞者:富山県富山市立堀川小学校 6年 姫野 理央
作品主旨:近年、地球温暖化による集中豪雨が各地で様々な災害を引き起こしています。富山市は、その対策として「松川雨水貯留施設」を整備したこと知りました。この施設は地下にあり、普段は目にすることができないため、道路部分を透明にし、立体地図で表現しようと考えました。この作品を通して、集中豪雨から私たちのくらしを守るためには、これだけの施設が必要なほど、地球温暖化の危機が迫っていることを伝えたいと思い、作成しました。

24作品展_国土交通大臣賞

【選考委員会の講評】
下水道という地下にあって目に見えないものの地図表現を模型として表した視点が優れている。神通川の旧河道である松川付近の洪水について訴えるものがあった。
地下の状態を表すという視点が良かった。地下の状況をリアリティに地図表現している点が見事であった。貯留管の太さや機能を調べて種類による色分けなどの工夫が良かった。

文部科学大臣賞

作品名:「伊央里の水辺環境MAP」
受賞者:岐阜県岐阜市立合渡小学校 4年 坂 伊央里
作品主旨:ぼくは、昨年、長良川淡水魚MAPを作り、魚には環境が大事だと知りました。そこで今回は水辺の環境を調べました。水辺はすべてつながっているから人間だけでなく、全ての生き物にとって良い環境を作ることが大切だと思いました。


25作品展_文部科学大臣賞 地図
                                              地図

25作品展_文部科学大臣賞 地図
                                              模型

【選考委員会の講評】

川、生物、ビオトープなど様々な観点から詳細に調べて地図表現している大変な労作である。生き物と環境について問題意識をもってそれに関する仮説をたてて実証しようとした。さらに地面の下の表現にも工夫がある。地形は段彩表現によって高さを表現しており、模型でも等高線によって階段状に高さを地図表現していることも素晴らしい。

審査員特別賞

作品名:「野生動物からの被害大調査」
受賞者:茨城県常陸太田市立久米小学校
     5年 斉藤 栞菜、降矢 ことみ
     6年 川村 文美、菊池 陽葵、窪谷 來春、黒羽 柚妃、城 菜々美、茅根 彩純、平塚 世奈
作品主旨:学校や祖父母宅の畑の被害や通学路の柵やネットが増えている状況が気になり、久米小学区内の野生動物の被害について調べてみました。在校生にアンケートをとり、地域の方にインタビューしながら徒歩で調査し、市役所の資料も加えてまとめました。その結果、いろいろな種類の動物からの大きな被害があること、対策も始まっていることがわかりました。また、耕作放棄地の増加や農業人口の減少等の問題に気づくことができました。

第25回 審査員特別賞 「野生動物からの被害大調査」

【選考委員会の講評】
地図として適確に表現されているところが大変素晴らしい。主題図を作る際には、何をテーマとして調べたか、それをどのように表現するかの2つがポイントだが、本作品はその表現が特に見事であった。電気柵の凡例を作って図に示すなど、動物と作物の被害をうまく地図に表現した。土地利用で色分けしているなかで、等高線で標高を表現していることも評価のポイントである。