児童・生徒による地図作品展(徳島地区)

児童・生徒による地図作品展

作品展概要

主催:徳島地理学会(第15回:徳島地区)

  • 作品の概要
    • 「児童・生徒による地図作品展」は、小・中・高校の児童生徒が作成した地図類を募集し、優秀な作品を展示して、地理教育の発展を図ることを目的に毎年11月~12月に開催されています。
  • 作品(19年度:10点)

鳴門教育大学附属中学校 2年 島本枝里伽

 

(国土地理院長賞)

 

徳島県では過疎化が問題になっています。そこで、徳島を含む四国地方の過疎化の状況を調べてみました。バラバラに集めたデータを地図に表してみると、人口の増加は一部地域に集中し、全体でみると過疎が進んでいることがわかりました。

また、四国の各都市間の相違をみるために、同じ目盛りで人口ピラミッドを作ってみました。同じデータからテーマのしぼり方で様々な地図に表すことができることを体験しました。


阿南市立富岡小学校 3年 滝根麻利

 

(国土地理院長賞)

 

「食べる物も物も少なかった。けど助け合ったりして楽しかった。」昭和の初め頃を、みたことのない顔をして話すおじいさんや近所のおばあさんたち。ぼくは、その時代を形にしておきたいと思い作ったのがこの地図です。

せん争があって悲しい思いもくやしい思いもたくさんあったのに、たくましさとやさしさもたくさんあって、なにより人と人の出会いを大切にしていた時代だったと思いました。阿南駅前は、小川や田畑に囲まれて土の道やあきちで遊ぶ子ども、ホタル玉虫いろんな生き物もいて、か物列車にのった馬、ぶた、牛。駅でバンザイと言って、せん争へ行ったへいたい。出会いとわかれの場所。

今の阿南駅前は人口がへるが都市計画で大きな駅や道ができ、夜は星が見えないほどダイオードの光であふれてどこかむりしたきらめく光のよう。ぼくたちの未来は、どうかみんな幸せできらめく光の心でいられる時代であってほしいと願います。


徳島市立城ノ内中学校 1年 廣澤瑞希、美馬史絵

 

(日本地図センター理事長賞)

 

私たちの住んでいる北井上は、大昔から洪水に悩まされてきたため、たくさんの遺跡があります。そこで、遺跡にまつわる話や土地の高低を調べました。細かい地図をなぞるのに苦労しました。

遺跡はまとまったところに多く、種類は使者を祭るものから伝説までさまざまでした。昔の人は大変だったなあと思いました。これからはもっと視野を広げて、身近な洪水問題を考えたいです。


徳島市立佐古小学校 4年 谷口真観

 

(日本地図センター理事長賞)

 

私は、1年生になる前に、北佐古にひっこしてきました。北佐古は、家の人の生まれたところではなく、家の人もあまり地いきのことを知りません。また、マンションに住んでいるので、近所の人とあいさつをするぐらいで、おたがいに相手のこともあまり知りません。

夏休み前、新がた沖地しんをニュースで見て、地いきのことをもっと知っておかなければならないと考え、調べようと思いました。


小松島市立小松島小学校 3年 香川真輝

 

(国土地理院四国地方測量部長賞)

 

ぼくは小さい頃から、鉄道が大好きでした。それで、昔この辺りを小松島線が走っていた事を、おじいちゃんや、お母さんから聞きました。小松島線は日本一短い路線でした。それで、小松島線の事がもっと知りたくなりました。

大へんだった事は、小松島線があった時の地図や、写真などのしりょうを集める事でした。小松島線を自分の目で見たかったと思いました。


徳島市立城ノ内中学校 1年 石田晃基

 

(徳島県教育委員会教育長賞)

 

日本の現代的な課題の一つとして少子高齢化が挙げられているが、徳島県の現状はどうなのか調べてみたいと思いました。市町村ごとに年少人口指数と老年人口指数を調べ、10年前と比較して、指数の変化が著しい順に色分けしてみました。

できあがった地図を見ると、厳しい現実が浮き彫りになり、早急な対策の必要性を改めて感じました。この地図を見てくださった人にも、いっしょに考えてほしいなあと思いました。


徳島市立助任小学校 2年 藤井絵里、森愛花

 

(徳島市教育委員会賞)

 

生活科の勉強で助任の町をたんけんに行って、私たちが知らなかった町のひみつをたくさん知ることができました。そこで、夏休みに、私たちの住んでいるマンションから学校までの道のりを地図に表してみることにしました。

途中に、どんな物があったのかを思い出すのがむずかしかったですが、いろいろなお店や神社などがあることがわかってよかったです。


徳島市立加茂名南小学校 6年 岡田海央

 

(徳島市教育委員会賞)

 

今年7月、新潟県・長野県を中心とする震度6の地震が起きました。徳島県も地震の発生確率が高いと言われています。そこで、私の住んでいる加茂名地区の非難所や災害に役立つ施設はどこにあるのか調べて「もしも」の時のために備えたいと思いました。

地図の作成をしたことで家族の防災意識も高まり、家具の点検や非常持ち出しバッグの準備もできました。作った防災マップを役立てて、自分の命をしっかり守っていきたいです。


徳島市立大松小学校 5年 林正基

 

(徳島地理学会長賞)

 

2年前大阪城へ行ったことがきっかけで、徳島県の城を調べようと思いました。

徳島県には阿波九城と呼ばれる城の他、小さな城が多数あったことが分かり、城を中心に街道や城下町があることも知りました。城と街道の位置を地図に表すことで位置関係がよく分かりました。

また、徳島城から各城への距離を調べてみて人の足しか移動の方法がない時代に城・街道・城下町を造った戦国時代の人々の偉大さに感心しました。お城と街道めぐりはこの夏一番の思い出です。


鳴門市立鳴門中学校 2年 立岡文理

 

(GIS奨励賞)

 

僕は修学旅行へ行って沖縄に色々な疑問を持ちました(例えば、沖縄といえばゴーヤだけど、バスから見えたのはサトウキビ畑がほとんどだった。ゴーヤは意外と作っていないのだろうか?)。そこでこの地図をつくりました。

降水量や豚の生産量などのデータを探し出してくることが、一番大変なことでした。地図を作るときは修学旅行で行った沖縄のことを思い出しながら描いていきました。バスの窓の外はサトウキビ畑だらけでしたが、今、地図を見ると「あの場所ではサトウキビの生産が盛んだったんだな」と納得できます。