活火山の微小な動きが検出可能に ~地下のマグマの動きを地表で捉える 衛星画像の新たな解析結果を公開~
発表日時:2021年7月30日(金)14:00
人工衛星「だいち2号(ALOS-2)」の画像を多量に処理することで新たに得られた解析結果を地理院地図で公開します。
この解析結果では誤差が大幅に低減され、これまで検出できなかった微小な地表の動きを把握できるようになります。
- 国土地理院は、従来のSAR干渉解析に加え、干渉SAR時系列解析を導入し、焼岳、口永良部島など国内16火山の微小な動きがわかる解析結果を地理院地図で公開しました。
- 従来はSAR干渉解析により、同じ地域の観測日の異なる2つの衛星画像を精密に比較することで、この期間に発生した地表の動きを捉えてきました。
- 干渉SAR時系列解析では、多数の衛星画像を統計的に処理することで、誤差を大幅に低減させることができ、地下のマグマの動きを示す山頂部の収縮など、これまで検出できなかった詳細な変動とその時間変化が捉えられています(下図)。
- このように、干渉SAR時系列解析を行うことで観測点が少ない山頂域における変動の検出能力が強化されます。
- 今後は、他の火山も順次公開していく予定です。
- ※ SAR(Synthetic Aperture Radar; 合成開口レーダー)は、人工衛星等の飛翔体から地表に向けて電波を照射し、地表から戻ってきた電波を受信することで、地表までの距離や地表面の性質を高い分解能で観測する技術です。
「干渉SAR時系列解析」で捉えられた山頂部の収縮(鹿児島県口永良部島の例)
参考資料
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国土地理院 測地部 宇宙測地課 課長 佐藤 雄大 TEL:029-864-4813 (直通)
課長補佐 石本 正芳 TEL:029-864-6881 (直通)
FAX:029-864-1802
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