令和元年度 地理空間情報の活用等に関する関東地域連携協議会を開催

 関東地域において産学官が地理空間情報に係る課題の認識と情報の共有を図り、地理空間情報の効果的な整備・更新・活用を推進することを目的として、平成26年度から開催している「地理空間情報の活用等に関する関東地域連携協議会」※を今年も開催しました。

開催概要

日時:令和元年12月10日(火)13時30分~16時00分
場所:国土地理院関東地方測量部8F地震予知連絡会大会議室
出席者:協議会構成員(22機関及び学識経験者3名)
議事:
1.講演
2.意見交換

1.講演

  • 都市計画基礎調査のオープンデータ化とその効果
    (講師 立正大学大学院地球環境科学研究科 教授 後藤 真太郎)
  • 都市計画基礎調査データの円滑な流通に向けて
    (講師 東京大学生産技術研究所人間・社会系部門 准教授 関本 義秀)
  • 自治体が創る地図と市民が創る地図
    (講師 朝日航洋株式会社空間情報事業本部営業企画部 エバンジェリスト 浅野 和仁)

2.意見交換

 講演内容に対する質疑応答、各構成機関から業務へのGISの活用状況や地理空間情報の共有・活用に関する話題提供・報告、都市計画基礎調査のオープンデータ化の取組の報告がありました。主な意見等は以下のとおりです。
  • 統合型GISというとシステムの統合(全庁型システム)と捉えられがちだが、本来すべきはデータの統合、GISのベース地図の統合とそのベース地図と整合する各種データの整備である。これが実現すると、毎年予算がついて更新されるデータ(主に道路台帳、上下水道台帳、家屋台帳、土地台帳)を使用してベース地図が毎年更新され、庁内の様々な業務のデータを活用できるようになる。
  • 都市計画基礎調査情報のオープンデータ化に伴い、都市計画基本図をベースとする全庁的なデータが流通可能になる。都市計画基礎調査データの利用分野においては、データの重複整備をせず、利活用できるようにすることが課題である。
  • 庁内外で共有・活用するデータとして空中写真は有用だが、固定資産で空中写真を撮影すると、税法上共有・活用できない状況が生じるため、情報分野など他分野での空中写真の撮影は共有・活用のための一つの解決策となる。
  • 都市計画基礎調査情報のオープンデータ化にあたり、個人情報の取り扱いの対応に苦慮している自治体は多いと思うが、個人情報があるから公開できないと決めてしまわず、まず具体的に公開することを決めた上で、どこに個人情報にひもづく情報があるか、その個人情報は何なのかを特定し、それを解決する手段を具体的に考える、そのような進め方が良い。

事務局より

 今年度は、GISの有効活用とデータ共有の視点に立ち返り、都市計画基礎調査のオープンデータ化をきっかけにGISの活用を始めた後藤先生、都市計画基礎調査データの流通に取組む関本先生、元自治体職員として庁内業務へのGIS普及に努められた浅野氏に講演を頂き、各構成機関よりGISの活用状況、庁内外でのデータ共有・活用状況、都市計画基礎調査情報のオープンデータ化の取組の報告を頂くことにより、GISの有効活用において整えるべき環境(庁内共通データの統合と各種データの整合)や全庁的なデータ活用のためのノウハウ、都市計画基礎調査情報のオープンデータ化における課題(個人情報の取扱、データ提供・管理等)と解決方法等について情報共有が図られ、有意義な協議会の開催となりました。

※関東地域連携協議会の構成員は以下のとおりです。
(産)埼玉県GIS普及推進研究会、NPO法人全国G空間情報技術研究会関東中部G空間情報技術研究会、(一社)全国測量設計業協会連合会関東地区協議会、(一社)全国測量設計業協会連合会東京地区協議会
(学)後藤真太郎教授(立正大学)、佐土原聡教授(横浜国立大学)、関本義秀准教授(東京大学)
(官)総務省関東総合通信局、農林水産省関東農政局、国土交通省関東地方整備局、国土地理院関東地方測量部、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市
(事務局)国土地理院関東地方測量部