福井市立鶉小学校において「地図教室と測量体験」を実施

福井市立鶉小学校において「地図教室と測量体験」を実施

 北陸地方測量部では、「測量の日」関連行事として、毎年、(一社)福井県測量設計業協会と共催で、福井県内の小学生を対象とした「地図教室と測量体験」を実施しています。
 今年度、福井県内で2校目となる「地図教室と測量体験」を、11月9日に福井市立鶉小学校において、5年生28名を対象に実施しました。
 北陸地方測量部は、教室において「地図教室」を担当し、鶉小学校周辺の地形図を用いて、地図を作るときのルール、地図記号、電子基準点が捉えた地殻変動(東北地方太平洋沖地震、熊本地震)、地図で見る鶉小学校周辺の移り変わりについて、簡単なクイズを交えながら説明を行いました。その後、福井県測量設計業協会が体育館において、歩測による距離計測やトータルステーション(TS)の測定結果との比較や三角定規を使った高低差測量の体験学習を行いました。
 「地図教室」では、最初は静かに聞いていた児童達でしたが、博物館の地図記号とともに例として表示した長尾山総合公園(勝山市)周辺の地図を表示した瞬間に、「恐竜博物館」とほとんどの児童が大きな声で答えてくれました。児童のほとんどが「恐竜博物館」に行ったことがあるとのことだったので、地図に親近感を覚えたのではないかと思います。また、北陸地方陰影段彩余色立体図を見て、児童から「すごい」「面白い」「浮き上がって見える」などの感嘆の声があがりました。
 地図教室の最後に児童から「日本で一番津波のあぶないところはどこ?」と質問があり、「南海トラフ巨大地震に伴う津波が一番危惧されています」と黒板に概略図を描いて説明し、また、「日本海側で発生する津波は、到達時間が短い場合があるので、津波注意報等が発令されたら、素早く避難をすることを覚えていて下さい」と付け加えました。
 測量体験学習では、福井県測量設計業協会の方達から、歩測や三角定規を使った高低差測量のやり方を聞き、真剣に取り組んでいました。その結果、高低差測量では誤差が±0cmの児童が、歩測では誤差が17cmとなった児童がいました。この2人には同協会からそれぞれ賞状が手渡されました。
 校長先生から、児童達にとって、とても刺激となる体験だったとのコメントをいただきました。

【参考】福井市立鶉小学校の位置はこちらです。
https://maps.gsi.go.jp/#16/36.145101/136.146183/ (地理院地図にリンクしています:新規ウィンドウ表示)

 

写真:教室において地図や空中写真などの学習その1

教室において地図や空中写真などの学習

写真:教室において地図や空中写真などの学習その2

 

写真:体育館において測量体験学習(三角定規を使った高低差測量)

体育館において測量体験学習
(左:三角定規を使った高低差測量、右:歩測体験)

写真:体育館において測量体験学習(歩測体験)