平成28年度地理空間情報の活用推進に関する北陸地方産学官連絡会議を開催

平成28年度地理空間情報の活用推進に関する北陸地方産学官連絡会議を開催

 平成28年度「地理空間情報の活用推進に関する北陸地方産学官連絡会議」を、11月18日(金)に石川県金沢市の「石川県地場産業振興センター」において、構成員及び発表者など32名の参加により開催しました。
 

写真:会議の様子

会議の様子

 

議事概要

 会議は座長に鹿田金沢工業大学教授が選出され、以下発表とオープンデータの整備等に関する意見交換が行われました。

 

(1)地理空間情報活用推進に関する情勢について

議題:地理空間情報活用に関する最近の取組
~地理空間情報活用推進基本計画、G空間情報センター、G空間EXPO2016~
発表者:国土地理院 企画部 地理空間情報企画室長 石関 隆幸 氏
発表概要:地理空間情報活用に関する最近の取組状況として[1]地理空間情報の活用推進に関する政府の体制について、[2]地理空間情報活用推進基本計画の基本方針と次期基本計画の策定状況、[3]G空間情報センターの仕組みと構築状況及び国土地理院施策との連携、[4]G空間EXPO2016の開催について報告されました。
 

(2)地理空間情報を活用した研究・取組について

議題[1]:Geoアクティビティフェスタ2015 最優秀賞受賞作品「だれでもガイド」
発表者:首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域 准教授 倉田 陽平 氏
発表概要:Geoアクティビティフェスタ2015において最優秀賞を受賞した「だれでもガイド」について、Web上での仮想観光案内を目的としつつ、閲覧だけではなく、だれでも簡単にコンテンツを作成・発信できることから、学校教材としての利用や一般市民による地域案内の場として利用してもらうことにより、「だれでもガイド」を通じ、ユニークな観光情報の発掘にもつなげていきたいとの報告がされました。

議題[2]:地理空間情報整備・活用推進のためのパイロット事業について(報告)
発表者:(NPO法人)全国GIS技術研究会 技術委員 阿部 輝男 氏
発表概要:東北ブロック地理空間情報産学官地域連携協議会で実施した、災害からの復興の過程における基盤地図情報整備の有効利用と基盤地図のスパイラルアップの仕組みを構築することを目的に行っているパイロット事業について、基盤地図情報は地理院地図の更新情報でもあり、「地図情報インフラ」としての役割にもなりつつあり、重要な位置付けとなってきている。この基盤地図情報を利用したGISが有効に活用されるためには、基盤地図情報は常に最新の情報に保たれていることが重要であり、地方自治体からの更新用原資の提供がスムーズに行われることが必要であるとの報告がされました。

講演資料
地理空間情報活用に関する最近の取組(国土地理院 企画部 地理空間情報企画室長 石関 隆幸)(PDF形式:2.2MB)
Geoアクティビティフェスタ2015 最優秀賞受賞作品「だれでもガイド」(首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域 准教授 倉田 陽平)(PDF形式:2.2MB)
地理空間情報整備・活用推進のためのパイロット事業について((NPO法人)全国GIS技術研究会 技術委員 阿部 輝男)(PDF形式:1.3MB)

(3)意見交換

北陸地方におけるオープンデータの整備状況についての意見交換が行われ、以下意見が出されました。

  • 各自治体においてオープンデータに関する意識は高いものの、マンパワー不足や、どのようなデータを作成し、どのように発信していけば良いのかが分からない。
  • オープンデータの普及は、自治体だけでは難しいため市民との協調も必要。
  • オープンデータは、市民の方がどのような情報を必要としているのかを十分把握した上で、必要とされている情報を発信して行くことが重要。


 意見交換の最後に、地理空間情報は日々進化しており、オープンデータ、ビッグデータが主流となってきており、IoTやAI、i-Constructionなど地理空間情報関連データの利用のされ方も変化してきている。本会議は、地理空間情報に関する様々な情報提供の場であると共に、それらの情報を共有する場として、今後も地理空間情報の活用推進に向けて産学官で連携を図っていく事が重要であると座長の総括がされました。
 

(4)今後の予定

  • 平成29年2月7日(火)分科会を新潟市で開催


 

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