「平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震」に伴う地殻変動

電子基準点(GPS連続観測点)による解析

6月14日8時43分ころに発生した平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震(M7.2、深さ約8km、最大震度6強)に伴う地殻変動を電子基準点で観測データを用いて解析しました。この地震では、電子基準点「栗駒2」(宮城県栗原市)で約208cmの隆起、約154cmの南東方向への移動など記録的な地殻変動が観測されました。 また、震央の北西付近にある電子基準点では東南東方向に、南東付近にある電子基準点では西北西方向に移動する大きな地殻変動が観測されました。
岩手・宮城内陸地震に伴う地殻変動(水平)

岩手・宮城内陸地震に伴う地殻変動(上下)

陸域観測技術衛星「だいち」合成開口レーダーによる解析

下図は、陸域観測技術衛星「だいち」合成開口レーダーデータの干渉解析結果を示しています。この図から地殻変動の詳細な面的分布を知ることができます。岩手県奥州市胆沢区付近から、宮城県栗原市西北部の花山周辺にかけて、砂目模様が、北北東-南南西を軸に、幅約10km、長さ約30kmの範囲に見られます。この範囲は、SAR干渉解析では捉えられないほど、急激な地形の変動があったことを示しています。
「だいち」合成開口レーダーによる地殻変動分布図(北行軌道)

「だいち」合成開口レーダーによる地殻変動分布図(南行軌道)

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