平成16年11月29日 釧路沖の地震に伴う地殻変動

電子基準点(GPS連続観測点)による解析

 平成16年11月29日(月)3時32分頃釧路沖で発生した地震(マグニチュード7.1)について、電子基準点(GPS連続観測点)の9時までのデータ(速報値)を解析した結果、電子基準点「標茶(しべちゃ)」が南東へ約2cm、電子基準点「根室4」が北東へ約2cm移動していることなど、北海道根釧地方を中心に地殻変動が認められました。
釧路沖の地震に伴う地殻水平変動ベクトル図

地殻変動から推定した震源断層モデルについて

 この地殻変動から推定される断層モデルとして、ほぼ北東から南西方向、長さ約22km、幅約18kmの断層面(傾斜角26度)が約2.1km北西側地塊が南東側地塊に乗りあがった(逆断層)と推定されます。上端部の深さは約44kmで、断層の位置は余震の震源分布ともほぼ一致します。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約6.8となりました。

 (*モーメントマグニチュード(Mw):地震で解放されたひずみの大きさから推定した地震の規模)
電子基準点の観測結果に基づく震源断層モデル

2004年11月29日 釧路沖の地震に伴う断層モデルの概念図

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