IKONOS単画像を用いた2万5千分1地形図の作成及び修正

Mapping and Revising 1:25,000 Topographic Maps using an IKONOS Single Imagery

測図部  飯田 洋・矢来恵美・野口真弓
Topographic Department Yo IIDA, Emi YARAI, Mayumi NOGUCHI
沖縄支所  松尾 馨
Okinawa Regional Survey Department Kaoru MATUO

要旨

 衛星画像は空中写真と比べて広範囲かつ歪みの少ない画像であり、定期的にどこでも撮像できる等の利点がある。1999年9月に打ち上げられたIKONOS衛星は地上分解能1m(直下視で約82cm)であり、従来空中写真で行っていた地形図作成及び修正の情報源として、その利用期待が高まっている。
 本稿では地球の丸みによる歪みのみを取り除いたIKONOSデジタルジオ画像を利用した2万5千分1地形図の修正と、DEM及び地上基準点を用いてオルソ幾何補正されたIKONOSデジタルオルソ・ライト画像を利用した2万5千分1地形図の作成作業の結果を報告する。
 IKONOSデジタルジオ画像を利用した2万5千分1地形図の修正は、IKONOS画像を地形図編集ソフトウェアVRCの背景画像として取り込み、新設道路などの変化部を単画像図化するという方法で行った。この成果とステレオ空中写真を用いて図化した成果とを比較した結果、精度的に2万5千分1地形図の修正にIKONOSデジタルジオ画像を用いることが可能であることを確認した。
 一方、IKONOSデジタルオルソ・ライト画像を利用した2万5千分1地形図の作成は、上述の方法と同様にまずIKONOS画像をVRCの背景画像として取り込み、道路や建物等の判読できる地物を管面上で単画像図化するという方法で行った。2万5千分1地形図図式で規定される地物の内、どの地物が図化可能でどの地物が図化不可能であるかの判読性の検討を行うと同時に、現地実測値とIKONOS画像にあらかじめ付加されている座標値とを比較し、水平位置精度の検証も行った。その結果、等高線情報や一部地物を除き、IKONOSデジタルオルソ・ライト画像を用いることにより、新規に2万5千分1地形図の作成が可能であることを確認した。

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