明治27年験潮場開設以来の潮位観測データベースの完成

Acomplishment of tidal observation database started from Meiji27 (1894)

測地観測センター  大瀧 茂・宮崎孝人・谷澤 勝・金子英樹
Geodetic Observation Center Shigeru OTAKI, Takato MIYAZAKI, Masaru YAZAWA, Hideki KANEKO

測地部  吉川忠男
Geodetic Department Tadao KIKKAWA

中部地方測量部  高原正勝
Chubu Regional Survey Department Masakatu TAKAHARA

要旨

 国土地理院では、明治27年(1894年)に験潮場を開設して100年以上に渡り、土地の高さの基準を与えること、土地の上下変動を連続的に監視する等のために海面高の連続観測(験潮)を行ってきた。この間、潮位観測データは膨大な量となってきており、これらの潮位観測データをコンピュータ等で一般に利用しやすいようにするため、データベース化を検討してきた。その結果、(1)海面の昇降をペン書きで記録した過去の潮位データについてはデジタル変換(ファイル化)作業を、(2)験潮自動化集中管理システムの導入後の潮位データについては、バイナリデータ形式から一般のコンピュータで容易に扱えるテキストデータへの変換作業を、(3)システムについては、迅速な解析・保存処理できるように改良を併行して行い、データベースの早期完成を目指してきた。

 ここにそのデータベースが完成し、平成12年6月5日からはインターネットで自由に閲覧・取得(図ー1)できるようになった。