小縮尺図修正用ディジタルエディタシステムの開発

　地図部では，５万分１地形図から300万分１「日本とその周辺」までの中小縮尺図の維持管理を行っている。小縮尺図の維持管理のための小縮尺図の編集・修正のディジタルシステムの開発については，技術的に完成度の高いラスタ方式と縮尺変換，投影変換，図式変換が容易で汎用性の高いベクトル方式との検討を行ってきた。
　その結果 ，小縮尺図の編集・修正システムとしては，ベクトル方式も可能ではあるが，現在のベクトルデータの整備状況は小縮尺図を作成するにはデータの項目が少なすぎ，不足データを整備するには膨大な経費と多大な時間がかかり，現時点では，実用的でないという最終結論を得た。よって，基本的にはラスタ方式ではあるが，できるだけベクトルデータも扱えるような小縮尺図用ディジタルエディタシステム（以下，本システム）の開発を行った。本稿では，本システムの機能を中心にその特徴点について報告する。