3世代にわたる日本の人工衛星によって見出された1993年から2016年にかけての屈斜路カルデラ内アトサヌプリ火山群の地殻変動(要旨)
Volcanic Deformation of Atosanupuri Volcanic Complex in the Kussharo Caldera, Japan, from 1993 to 2016 Revealed by JERS-1, ALOS, and ALOS-2 Radar Interferometry
著者
地理地殻活動研究センター 藤原智・矢来博司・小林知勝
測地部 飛田幹男
北海道大学 村上亮
京都大学 西村卓也
測地部 飛田幹男
北海道大学 村上亮
京都大学 西村卓也
要旨及び本文
1994年頃,北海道東部の屈斜路湖東岸にあるアトサヌプリ火山群において直径十数kmほどの範囲が20cm以上膨張し,その後徐々に元に戻る地殻変動が人工衛星を利用した干渉合成開口レーダーによって見いだされた.その後,後継衛星を用い,20年以上にわたる火山性地殻変動の推移を求めた.
アトサヌプリ火山群では活発な噴気が続いているものの,噴火等の活動はこの時期に観測されていない.しかしながら,地殻変動からは,地下数kmの深さの場所にマグマと考えられる火山性の熱流体が貫入することで火山体が膨張したあと,ゆっくりと収縮が継続したことが見出され,人知れず静かに進む火山活動の把握には,長期にわたる人工衛星からの観測が有効であることが確かめられた.
アトサヌプリ火山群では活発な噴気が続いているものの,噴火等の活動はこの時期に観測されていない.しかしながら,地殻変動からは,地下数kmの深さの場所にマグマと考えられる火山性の熱流体が貫入することで火山体が膨張したあと,ゆっくりと収縮が継続したことが見出され,人知れず静かに進む火山活動の把握には,長期にわたる人工衛星からの観測が有効であることが確かめられた.


