最終更新日:2025年2月5日

東日本大震災における津波浸水域の地理的特徴

Geographic Characteristics of Tsunami Flooded Area by the Great East Japan Earthquake

著者

地理地殻活動研究センター  小荒井 衛・岡谷隆基・中埜貴元・神谷 泉

要旨及び本文

【要旨】
 東日本大震災の津波浸水域について,海岸線から1km毎にバッファを発生させて,国土数値情報の100mメッシュ土地利用データ,土地条件図の地形分類情報,地震後の航空レーザ測量による詳細地形データ(DEM),空中写真判読による津波被害状況,MMS(Mobile Mapping System)で計測した津波浸水深等をGIS上でオーバレイ解析し,津波被害の状況と地形や土地利用との関連性を解析した.その結果,建物がほぼ流出するような壊滅的な被害域については,浸水深がおおよそ4m以上,かつ海岸線から約1kmの範囲に限定され,標高よりは浸水深や海岸線からの距離との関連性が高かった.一方,建物等の破壊が一部で認められ,周囲をがれきで覆われるような地域は,海岸線から2~3kmの範囲までで標高1m以下,また,浸水のみが認められる地域は,海岸線から4~5kmの範囲までで標高2m以下という結果で,概ね標高で決まっていた.ただし,海岸平野・三角州では高標高でも浸水したエリアがあり,地形分類の違いも影響している可能性がある.また,浸水域と非浸水域の境界部は,海岸線と平行方向に延びる水路や,田と住宅地の境界にあたる盛土の擁壁部など,人工構造物が影響していた.
  
  本文[PDF:5,216KB]

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