最終更新日:2025年2月14日

「だいち」SAR干渉解析により捉えられた霧島山(新燃岳)の火山活動に伴う地殻変動とその圧力変動源の推定

Estimate of Crustal Deformation and Pressure Sources of Mt. Kirishima (Shinmoedake) Volcanic Activity, Derived from InSAR Analysis Using Daichi SAR Data

著者

地理地殻活動研究センター  小林知勝・飛田幹男・今給黎哲郎
測地部  鈴木 啓・野口優子・石原 操

要旨及び本文

【要旨】
 霧島山(新燃岳)の火山活動に伴う地殻変動を面的に捉えることを目的に,陸域観測技術衛星「だいち」の合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar.以下,「SAR」という.)データを用いた干渉解析を行った.その結果,噴火前のSARデータを用いた干渉解析から,膨張性の地殻変動が新燃岳の西北西の領域で観測された.北行軌道のデータを用いた干渉画像によると,変位の中心は韓国岳の西約5kmにあり,変動開始から2010年11月末までに最大約-4cmの衛星-地表間の距離変化があった.さらに噴火前と噴火後に撮像されたSARデータのペアによる干渉解析からは,膨張性の地殻変動とほぼ同じ領域で,収縮性の地殻変動が観測された.観測された膨張性及び収縮性地殻変動の力源を求めるため,球状圧力源モデル(茂木モデル)を仮定したモデル計算を行ったところ,膨張源,収縮源はともに新燃岳の西北西約5kmの位置に求まり,深さはそれぞれ,6.8km,6.1kmと推定された.2010-2-17~2010-11-20及び2010-11-20~2011-2-20の期間の膨張及び収縮に伴う体積変化量はそれぞれ10.6×106m³,-10.2×106m³と見積もられた.SAR干渉解析から推定された圧力源の位置は,水平位置,深さとも,GPSデータから推定された圧力源の位置と調和的である.
  
  本文[PDF:6,446KB]

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