電子国土Webシステムによるオルソ画像の配信
Distribution of Ortho Image Data Set via Digital Japan Web System
著者
地理空間情報部 小清水寛・佐藤壮紀・首藤隆夫
要旨及び本文
【要旨】
国土地理院では,電子国土Webシステム上で様々な背景地図画像を配信してきた.他方,地図と重ねられる写真画像に関しては,近年の社会的要望の高まりに応じて,複数のオルソ画像が国土交通省内で整備されている.そこで,国土地理院では平成22年度新たに,オルソ画像の整備データを電子国土Webシステム上で配信するための作業に着手した.
整備データの配信にあたっては,期待される画質や閲覧スピードに応じた表示縮尺レベル・画像フォーマットの選択が必要である.選択された結果は,配信データの仕様及び電子国土Webシステムの設定ファイルにも適切に反映されなければならない.本稿の前半部では,配信データの満たすべき仕様や電子国土Webシステムの設定に焦点を当てている.
整備データと配信データは,ともに敷き詰められた矩形タイルの集合体として構成されているが,整備データの矩形範囲を規定する仕様(座標系・画像サイズ)は様々である.従って,配信データの作成にあたっては,整備データの画素(画素集合)と配信データの画素の間に発生する関係を明確に理解する必要がある.本稿の中ほどでは,この関係に焦点を当てて,配信データ作成の原理を記述した.
利用者の要望に応えるためには,配信データの諸元や範囲に関する情報を明示するとともに,オルソ画像だけでは把握できない地理的情報を付加する取り組みが必要である.本稿の後半部では,配信データの地上解像度,インデックスマップ作成,地図画像との動的重ね合わせ事例について記述している.
本稿では,一連の作業で採用した画像処理環境(処理言語等)についても言及している.本稿の中ほどで記述した配信データ作成の原理は,これらの処理環境を通じて容易に実装される.原理の明確化と実装の容易化が,データの瑕疵を修復する際に効力を発揮した事例も存在する.


