つくばの季節的上下変動:精密計測,機構解明,およびその監視手法について
Seasonal Vertical Motions in TSUKUBA: Measurements, Mechanism, and Monitoring
著者
地理地殻活動研究センター 畑中雄樹・宗包浩志・石本正芳・高島和宏・黒石裕樹
要旨及び本文
【要旨】
つくば市では,農業用の地下水くみ上げに伴い,地盤が季節的な上下変動をしていることが知られている.そこに置かれているVLBI観測点およびGPS観測点について,本研究では,様々な観測手段を投入して上下変動の精密計測を行い,得られた結果に基づいて上下変動の機構解明とモデル化を図り,これら観測点における上下変動の精密な監視手法を検討した.国土地理院の近傍では,地表の季節的上下変動は空間的に少なくとも1km以上の範囲でほぼ一様であり,VLBI基台の季節的上下動の振幅が地表よりも小さいこと,VLBI観測局が経年的に隆起して いることなどが明らかとなった.季節的上下変動は表層地盤に分布する帯水層における間隙水圧変化に伴う弾性変形をメカニズムとしてほぼ説明できることが分かり,地下水位観測に基づいて定量的に推定するモデルを構築した.また,各種観測およびモデルを用いて,VLBI観測点およびGPS観測点の上下変動を監視する手法をとりまとめた.


