時系列地理情報を活用して把握した多摩丘陵の土地被覆変遷の特徴
Characteristics of Land Cover Change on Tama Hill Area Using Time-serial Geographic Information
著者
地理地殻活動研究センター 小荒井 衛
要旨及び本文
【要旨】
明治初期の地形図である迅速測図原図や終戦直後に撮影された米軍空中写真,並びに環境省の5万分1現存植生図など,位置精度や分類項目の異なる時系列地理情報を活用して,多摩ニュータウン地域における開発に伴う過去の土地被覆や植生の変遷を捉えた.その結果,明治初期には6割弱残っていた森林が戦後には4割になり昭和後期には2割に減少していること,終戦直後に全体の1割だった人工改変地が昭和後期には5割を超えていることがわかった.改変地へ変わったものは森林からよりも耕作地からが多く,昭和後期には森林が20%残されているのに対し,耕作地は5%しか残されていない.一部考えにくい土地被覆の変化が一定以上の面積で認められたが,その原因は現存植生図のポリゴンデータの位置ズレ,現存植生図で細かいポリゴンが取得されていないことによるもの,迅速測図の谷部分での位置精度の悪さなどである.


