地名のローマ字表記

Romanization of Geographical Names in Japan

測図部  菱山剛秀
Topographic Department  Takehide HISHIYAMA

要旨

 国土地理院が作成する地図及び地名集における地名等のローマ字表記の原則については,昭和59年4月3日の国土地理院長達(国地達第6号)により昭和29年内閣告示第1号の第1表(以後「告示第1表」という.)のつづりを採用してきたが,制定から20年を経過し,この間に海図,航空図,地質図等国が作成している基本的な地図をはじめ,日常社会においても道路標識や鉄道の駅名等のローマ字のつづりがいわゆる修正ヘボン式(以後「ヘボン式」という.)に統一されてきた.
 第6次基本測量長期計画のスタートに当たり,こうしたローマ字表記に関する国内の動向を,今後国土地理院が作成する地図等のローマ字表記に反映させるため,昭和59年に制定した現行のローマ字表記の原則を見直すこととした.見直しに当たっては,国内のローマ字表記の現状を調査するとともに,地名委員会及び地名委員会幹事会で検討を重ねた.検討の結果,つづり方を従来のいわゆる訓令式からヘボン式に変更したほか,長音記号の省略を原則とし,分かち書きを簡素化した.

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