GEONETにおける緊急解析の現状(要旨)
Status of Emergency Analysis of GEONET
測地観測センター
矢萩智裕・湯通堂 亨・小島秀基・畑中雄樹
Geodetic Observation Center
Toshihiro YAHAGI, Toru YUTSUDO, Hideki KOJIMA and Yuki HATANAKA
矢萩智裕・湯通堂 亨・小島秀基・畑中雄樹
Geodetic Observation Center
Toshihiro YAHAGI, Toru YUTSUDO, Hideki KOJIMA and Yuki HATANAKA
要旨
GEONETで行っている解析には,定常解析と緊急解析がある.定常解析は,F2解析,R2解析,Q2解析の3種類が解析スケジュールにより自動的に行われている.緊急解析は,地震などの地殻変動が発生したときに緊急に行うもので,任意の時刻に手動で解析をスタートさせる.緊急解析にはS2解析と後処理1秒データ解析がある.
S2解析は,解析時刻と観測時間を任意に指定できること以外は,基本的にQ2解析と同じ条件で処理を行うものである.S2解析を観測時間3時間で行った場合,Q2解の2~3倍程度のばらつきのRMSで解を求めることができる.
後処理1秒データ解析とは,リアルタイム解析ソフトにより1秒サンプリングデータの後処理解析を行い,エポック毎の座標を算出するものである.現在のソフトでは,地震時に急激かつ大きな地殻変動が起きた際にアンビギュイティのFix率が低下し,解が不安定になるという問題がある.しかし,ある程度時間が経過すれば再び解が安定し,その状態では概ね定常解析と整合的な値が得られており,地殻活動の監視に通用するといえる.
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S2解析は,解析時刻と観測時間を任意に指定できること以外は,基本的にQ2解析と同じ条件で処理を行うものである.S2解析を観測時間3時間で行った場合,Q2解の2~3倍程度のばらつきのRMSで解を求めることができる.
後処理1秒データ解析とは,リアルタイム解析ソフトにより1秒サンプリングデータの後処理解析を行い,エポック毎の座標を算出するものである.現在のソフトでは,地震時に急激かつ大きな地殻変動が起きた際にアンビギュイティのFix率が低下し,解が不安定になるという問題がある.しかし,ある程度時間が経過すれば再び解が安定し,その状態では概ね定常解析と整合的な値が得られており,地殻活動の監視に通用するといえる.
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