特別講演「地震予知研究の新しい潮流」 (要旨)

東北大学名誉教授 地震予知連絡会会長  大竹 政和


わが国の地震予知計画は、1965年に国のプロジェクトとして発足し、今年でちょうど40年を迎えた。この間に、計画の内容は大きくリフォームされ、現在では地震サイクル全体を視野に置いた近代科学としてめざましい発展を遂げつつある。その基盤を支えているのが、日本列島を覆うGPS、高性能地震計等の近代的な観測網である。プレート境界のアスペリティ理論の検証、スロースリップの実体解明など、最近の成果を紹介しつつ、地震予知研究の今後の発展方向を展望する。