地理空間情報活用推進基本法第十六条第1項に定める技術上の基準(案)

 地理空間情報活用推進基本法(平成19年法律第63号。以下「法」という。)第16条第1項の規定に基づき、基盤地図情報の整備に係る技術上の基準を次のように定める。


1.目的及び適用範囲
 この技術上の基準は、基盤地図情報の共用を推進することにより地理情報システムの普及を図るため、基盤地図情報の整備又は更新における既存の基盤地図情報の利用及びシームレスな基盤地図情報の整備に関する具体的な指針並びに基盤地図情報が適合すべき規格を定めるものである。
 なお、基盤地図情報の整備は、基本測量、公共測量、水路測量(地理空間情報活用推進基本法第二条第三項の基盤地図情報に係る項目及び基盤地図情報が満たすべき基準に関する国土交通省令第2条第2号に定める精度を満たすものに限る。)により行われるものであるが、当該測量を行う国及び地方公共団体は、法第16条第2項の規定に基づき、本技術上の基準に適合して当該測量を実施するものとする。
  
2.既存の基盤地図情報の利用基準
 基盤地図情報の整備又は更新を行おうとするとき、その整備又は更新の対象箇所について、位置精度がその基盤地図情報と同等以上の別の基盤地図情報が既にある場合には、当該情報が現状を適切に反映している時には、当該既存の基盤地図情報をそのまま用いて当該基盤地図情報の整備又は更新を行うものとする。
 ただし、既存の基盤地図情報を重ね合わせることにより問題が発生する場合には、必要な情報内容の調整を行うものとする。
  
3.シームレスな基盤地図情報の整備基準
(1)基盤地図情報を整備又は更新する場合
 基盤地図情報を整備又は更新する際に、その対象地域に隣接した地域に位置精度がその基盤地図情報と同等以上の基盤地図情報(以下、「隣接基盤地図情報」という。)がある場合には、整備又は更新の対象となっている基盤地図情報の境界部において、隣接基盤地図情報の位置情報(座標)を規準に、両基盤地図情報を接合する。
 ただし、境界部の接合により問題が発生する場合には、必要な情報内容の調整を行うものとする。また、接合による基盤地図情報の位置座標の補正量が当該基盤地図情報の許容位置精度を超える場合には、接合は行わず、隣接する基盤地図情報の整備主体にその旨を通知する。
  
(2)既存の基盤地図情報を接合して広域の基盤地図情報を整備する場合
 隣接する地域の既存の基盤地図情報に含まれる基盤地図情報を境界部において接合し、広域の基盤地図情報を整備する場合は、原則として次の方法により行う。
 ア 現地測量や空中写真測量の実施により、境界部での位置情報を求めることができる場合には、新たに求めた位置情報を境界部での位置座標の規準として、基盤地図情報に含まれる基盤地図情報を接合する。
 イ 隣接する既存の基盤地図情報の位置精度が異なる場合には、位置精度が高いほうの位置座標を境界部の位置座標とみなして接合する。両基盤地図情報の位置精度が同じ場合には、それぞれの基盤地図情報の境界部での位置の中点を境界部での位置座標とみなして接合する。
  
 ア又はイのいずれの場合においても、境界部の接合により問題が発生する場合には、必要な情報内容の調整を行うものとする。また、接合する際の位置座標の変化が、既存の基盤地図情報の許容位置精度を超える場合には、接合を行わず、それぞれの基盤地図情報の整備主体にその旨を通知する。
  
4.基盤地図情報が適合すべき規格
 基盤地図情報の共用の推進を図るため、基盤地図情報は次の各号に掲げる規格に適合して提供されるものとする。
  
 一 JIS X7107(地理情報 空間スキーマ)
 二 JIS X7108(地理情報 時間スキーマ)
 三 JIS X7111(地理情報 座標による空間参照)
 四 JIS X7112(地理情報 地理識別子による空間参照)
 五 JIS X7113(地理情報 品質原理)
 六 JIS X7115(地理情報 メタデータ)
 七 ISO 19103(地理情報 概念スキーマ言語)
 八 ISO 19109(地理情報 応用スキーマのための規則)
 九 ISO 19110(地理情報 地物カタログ化法)
 十 ISO 19118(地理情報 符号化)
十一 ISO 19123(地理情報 被覆の幾何及び関数のためのスキーマ)
十二 ISO 19131(地理情報 データ製品仕様)
  
 なお、六の規格に基づきメタデータを作成する場合、位置の精度その他の品質の検査結果を記録するものとする。