鳥取県児童生徒地域地図発表作品展

第13回(平成23年) 鳥取地区 主催:鳥取県地域社会研究会

作品展の概要

「鳥取県児童生徒地域地図発表作品展」は、県内の小・中・高・特別支援学校の児童生徒の地域に対する関心を喚起し、野外における観察の能力・洞察力・表現力を高め、同時に地図利用及び地図作成能力の向上を目的に、11月から12月に鳥取県内3カ所において開催されています。

作品:時代はLED ~信号機の現状を知る~

国土交通大臣賞・国土地理院長賞

作品名:「時代はLED ~信号機の現状を知る~」

受賞者:鳥取市立美保小学校 6年 山本杏実

作品主旨:普段よく目にする信号機がLEDに変わっているので、市内の主要部を調査してみましたが、まだまだLED信号機は少ない現状でした。地図作成でこだわったところは、天気予報のアメダスの降水量データを参考に、ひと目で理解できるようLED信号機の割合を色分けしたところです。道路・川・海を控え目に描くことで、信号機の表記を目立たせることができました。私は、この自由研究で電力削減の計算をする中、ニュース番組を見るたびに、この夏は日本全体が節電に真剣に取り組んだ年になったと強く感じました。 


作品:歴史は水と共に

国土地理院中国地方測量部長賞

作品名:「歴史は水と共に」

受賞者:鳥取市立福部小学校 5年 村田美輝

作品主旨:自分の住む地域の地理に合わせて地域の歴史を研究したくてこの地図を作りました。1年生から4年生まで調べて地図にしてきた福部の神社や寺などに、遺跡や古墳群、城跡を加えてクリアシートに書き出しました。それらを等高線の入った地図と比べるとどのような高さにあるかがわかります。また、水との関わりも知りたくて昔の川や池のシート地図もつけましたが、ほかのシートと組み合わせることでまとめた事柄と水との関わりがよくわかる工夫もしました。


作品:鳥取城下の拡張と寺院の変遷 ~池田氏との関わりと名所・寺宝~

鳥取県教育委員会教育長賞

作品名:「鳥取城下の拡張と寺院の変遷 ~池田氏との関わりと名所・寺宝~」

受賞者:鳥取城北高等学校 2年(地歴部) 山根帆南海、窪田仁美、藪田菜央、石田梨沙、坂口桃佳、中居里央

作品主旨:鳥取城下には江戸時代48の寺院があり、36余が現存するが,それらは当初から現在地にあったのではない。鳥取城下の拡大,池田家の国替え,明治維新等の歴史的背景の中で移転し,配置にも偏りができた。また武家との関わりが深い寺院も多く,ゆかりの品々や名所が今も残っている。それらについて限られた資料と現地調査をもとにまとめた。度重なる災害の中で残された貴重な寺宝・見所を全国の皆さんに紹介し、鳥取をPRしたい。


作品:なつのやさい しもたなかのはたけのちず

鳥取県教育委員会教育長賞

作品名:「なつのやさい しもたなかのはたけのちず」

受賞者:倉吉市立上灘小学校 1年 山下甘紅香

作品主旨:家族でスーパーに買い物に行ったときに、同じような野菜が売られていました。それはビニールハウスなどで作られているそうです。そこで私は夏休みに家のまわりの自然の畑でどんな野菜が作られているか知りたいと思いました。私の住んでいる下田中には家がたくさんありますが、畑は少ししかありません。23カ所の畑を調べた結果、赤しそと青しそがどの畑にもありました。どこの畑も同じような野菜が作られていました。


作品:青谷駅前のうつりかわり

(社)鳥取県測量設計業協会長賞

作品名:「青谷駅前のうつりかわり」

受賞者:鳥取市立青谷小学校 3年 北村宙夢

作品主旨:ぼくの町の駅前の様子について、その移り変わりを地図にまとめました。普段ただ車で通り過ぎていただけの駅前を見て歩き、お母さんや以前駅前に住んでいた人に様子を聞き、今と昔の違いを調べました。いろんな種類のお店があったこと、飲食店が一番多かったこと、そしてなくなったお店も飲食店が一番多かったことも分かりました。人口の減少や大型店の影響などがあるようですが、わが青谷駅前も昔は大都会だったことに驚きました。


作品:おうちだに神社とマーク

日本国際地図学会長賞

作品名:「おうちだに神社とマーク」

受賞者:鳥取大学附属小学校 3年 近藤晴生

作品主旨:おうちだに公園の中におうちだに神社があります。神社にはぼくのすきな水戸黄門のマークがありました。そこで、神社とマークについて調べることにしました。マークは「三つ葉葵」というそうで、江戸時代の徳川家の家紋でした。分かったことや考えたことは色紙に書いて見やすくまとめました。三つ葉葵がいくつあるのか数えるのは大変だったけれど、おもしろかったです。ぼくの住んでいる鳥取と水戸黄門がつながっていることがわかっておどろきました。


作品:ぼくの飲み水調べ隊

(財)日本地図センター理事長賞

作品名:「ぼくの飲み水調べ隊」

受賞者:鳥取市立美保南小学校 4年 山根真優

作品主旨:社会科の学習で配水池について学び、ぼくが住んでいる鳥取市にはどこにどのような形の配水池があるのか、そしてぼくの家で飲んでいる水はどこから来たものなのかを調べてみようと思いました。調べてみると配水池の近くにはポンプ場があることや、配水池の形もいろいろちがっていることが分かりました。水道局の方にも協力してもらい、配水池に水が届くまでの様子や水を守る工夫についても調べました。地図にまとめてみることで、ぼくの所へどのように水が届くのかがよく分かりました。


作品:鳥取市街LED節電中

(財)地図情報センター理事長賞

作品名:「鳥取市街LED節電中」

受賞者:鳥取市立鹿野小学校 5年 土橋美月

作品主旨:3月11日に東日本で大きな震災がありました。そのために日本中の電力が不足しました。そこで私の町、鳥取市街がどれくらい節電できているか調べてみました。節電に役立つLEDが使われた信号の場所と数を調査しました。わからない所は警察にインタビューをしました。その結果、市街の節電化率は36.6%でした。これからももっと節電のためにLED信号が増えると良いと考えます。


作品:鳥取市MAP ~鳥取大火からの復興~

日本地理学会長賞

作品名:「鳥取市MAP ~鳥取大火からの復興~」

受賞者:鳥取市立若葉台小学校 6年 伊藤菜々子

作品主旨:3月に起きた東日本大震災の様子をテレビや新聞で知り、その災害の大きさに驚きました。鳥取でも鳥取大震災、鳥取大火など歴史に残る大きな災害があったことを知っていたので、くわしく調べてみることにしました。地図作りを通して、災害の広がりの大きさに驚きました。そして、火災が起きた翌日から県内だけでなく全国から支援があった事に感動しました。鳥取大火からの復興は多くの人々の支えがあって成しとげられた事がわかりました。私もこの心を引きついでいこうと思いました。


作品:トンネルでたどる国道9号の変遷 -伯耆往来から18号路線、そして国道9号へ-

(社)鳥取県測量設計業協会長賞

作品名:「トンネルでたどる国道9号の変遷 -伯耆往来から18号路線、そして国道9号へ-」

受賞者:鳥取市立湖東中学校 1年 渡邉幸作

作品主旨:観光客や海水浴客でにぎわう白兎海岸の西側に一つのトンネルがある。「白兎隧道」という古めかしい名前に興味をひかれ、トンネルができる前の国道9号について調べてみた。すると、国道9号に次々とトンネルが造られたのは昭和30年代の改築工事の時だったこと、県東部に集中していることがわかった。さらに、今の国道9号は鳥取藩時代の伯耆往来が基になっていることもわかり、道が時代の変化とともに変わってゆく様子がよくわかって興味深かった。