2 国土の情報に関するQ&A
国土の情報に関するQ&A
Q&A一覧
- Q2.1:標高と海抜の違いは何ですか?
- Q2.2:居住地の経緯度・標高を教えてください
- Q2.3:地図から土地の高さを読む方法を教えてください
- Q2.4:国土の面積を教えてください.また,都道府県別,市区町村別の面積も教えてください
- Q2.5:全国都道府県市区町村別面積調はどのような資料をもとに算出しているのですか?
- Q2.6:地理院地図に表示される市区町村等の境界(行政界)は,どのように決めているのでしょうか?
- Q2.7:富士山頂の行政界は決まっていますか?また,山頂はどこに属しているのですか?
- Q2.8:山の始まりは,どこですか?
- Q2.9:丘と山を区別する基準は何ですか?
- Q2.10:山の高さ(標高)が知りたいのですが?
- Q2.11:日本で一番低い山,高い山を教えてください
- Q2.12:山地,山脈,高地等の違いは何ですか?
- Q2.13:湖,沼,池の違いは何ですか?
- Q2.14:日本の湖沼の面積,深さを教えてください
- Q2.15:島とは何ですか?
- Q2.16:日本の島の数は?
- Q2.17:島の面積を知りたいのですが?
- Q2.18:諸島,群島,列島の違いは何ですか?
- Q2.19:地図に記載されている地名は,何に基づいているのですか?
- Q2.20:地名の読み方(かな)を教えてください
- Q2.21:日本の最東端,最西端,最南端,最北端を教えてください
- Q2.22:居住地の昔の地形を教えてください
- Q2.23:地名の変遷(移り変わり)について調べたいのですが?
- Q2.24:地名の由来を知りたいのですが?
- Q2.25:地図に使用している文字は正式なものですか?
A2.1
高さの表現には,「標高」と「海抜」があります.
日本の土地の測量(地図)での高さは「標高」で表し,東京湾平均海面(1873年から1879年の平均潮位)を基準(標高0m)として測っています.
「海抜」は,本来は近傍の海からの高さで表しますが,一般には標高と同じように使われています.
平均海面は,地形や海流などの関係で場所によって異なります.
日本周辺では,東京湾の平均海面を基準にすると,東北・北陸・山陰・九州地方の日本海側が高く,北海道・東北・関東地方の太平洋側が低くなっていますが,日本の高さの基準としては,離島(りとう)などの特別な場合のほかは,東京湾における平均海面を基準として高さを表すことが定められています.
A2.5
令和元年より,四半期毎(1月1日時点,4月1日時点,7月1日時点,10月1日時点)の電子国土基本図(地図情報)の座標値を用いて面積を測定しています(それ以前は毎年10月1日時点のみ算出).
なお,平成25年10月1日時点までは,昭和63年10月1日時点の2万5千分1地形図に表示されていた海岸線と行政界で囲まれた地域を計測して算出した面積をもとに,それ以降の変化を加減して算定していました.
A2.6
当院の地図における行政界は,関係する地方公共団体の確認を経て表示しております。行政界の更新に関しては,地方自治法に基づき地方公共団体の境界に変更がある場合などが対象となります.そのほか,関係する地方公共団体からの訂正申請に基づいて更新を行っています.
A2.8
国土地理院では,山の定義はしていません.
辞典等によりますと,山というのは,周りに比べて地面が盛り上がって高くなっているところと言われています.よって,山の始まりは平らな地面が盛り上がり始めたところと考えられます.
ただし,それぞれの山によって異なりますので,地面の高さが標高○○m以上とか,地面の傾斜が○○度以上になったらというようには決めることはできません.
もしあなたが,山の始まりはどこ?という興味をもったなら,その山の前に立って,この辺が山の始まりかなというところを感じて探してみてください.
A2.9
国土地理院では定義はしていません.
辞典等によりますと,丘は,その周囲より高いが,山よりは低くかつ傾斜のゆるやかな地形である.山と丘の区別は明確ではなく,この定義に当てはまる地形であっても「山」あるいは「山岳」と呼ばれる場合もあります.
A2.12
国土地理院が1990年に刊行した「新版日本国勢地図」では,次のように定義しています.
【自然地域の種類と定義】
- 山地:地殻の突起部の集合体をいう.
- 山脈:特に著しい脈状の山地をいう.
- 高地:起伏がそれほど大きくなく,谷がよく発達した,全体として表面の平坦な山地をいう.
- 高原:起伏が小さく,谷が発達しない,表面の平坦な山地をいう.
- 丘陵:谷がよく発達し,頂部が丸みをおび,原則として稜線が定高性を示す山地で,低地との比高は約300m以下である.
- 平野:起伏がほとんどなく,平坦な低地の広がる土地をいう.
- 盆地:周囲を山地または丘陵によって囲まれた平坦な土地をいう.
- 台地:平野と盆地のうち,一段と高い台状の土地をいう.
- 半島:三方を海で囲まれ,一方が陸続きの土地をいう.
- 諸島:二つ以上の島の集団をいう.そのうち列状をなすものを特に列島という.
A2.13
湖沼等の用語については,厳密に区分することは困難ですが,スイスの湖沼学者フォーレル(1841-1912年)は,湖沼の深さと水中植物の分布状況から次のように区分しています.
- 湖:水深が大きく,植物は湖岸に限られ,中央に深い所には沈水植物を見ないもの
- 沼:湖より浅く,最深部まで沈水植物が繁茂するもの.
- 池:通常,湖や沼の小さなものをいい,特に人工的に作ったもの
上記の定義による代表的な例には
- 湖・・・琵琶湖,摩周湖,田沢湖等
- 沼・・・印旛沼,伊豆沼等
- 池・・・満濃池等
などがあげられます.
また,ダムによってできた池でも「○○湖」と名前がつけられており,地図では,上記の区分と関係なく,その土地で実際に呼ばれている名称が記載されています.
A2.15
我が国が平成8年に批准した「海洋法に関する国際連合条約」では,「島とは,自然に形成された陸地であって,水に囲まれ,高潮時においても水面上にあるものをいう.」とされています.
A2.18
二つ以上の島の分散の度合いにより,集団をなすものを諸島,そのうち,塊状をなすものを群島,同様に列状をなすものを列島と呼んでいます.
諸島と群島は別称でありますが,概念としては同じであるといわれ,群島は,「字」に近い用いられ方をしており,地元で呼ばれている名称が尊重されるため,ときに諸島であったり,群島であったり,統一した呼称として定義するのは困難といわれています.
A2.20
地理院地図に記載している地名については,試験公開中の「地理院地図Vector」に,市区町村へ確認した地名の読み方(かな)を掲載しています.確認手順の詳細は「確認方法」をご参照ください.
A2.22
明治時代から作成された地図(旧版地図)を参考にしてください.
ホームページでは閲覧出来ませんので,居住地を管轄している各地方測量部又は国土地理院情報サービス館の窓口に出向いて確認してください.
なお,関東地区・中部地区及び近畿地区では,明治13年~44年に作成された地図から,当時の低湿地の分布を抽出した「明治期の低湿地データ」をホームページで閲覧することができますのでご利用ください.
地理院地図の画面左上の「地図」ボタンから「土地の成り立ち・土地利用」>「明治期の低湿地」をクリックすると,提供している地域が表示されます.
知りたい場所が特定できるように,地図を拡大して表示させることにより確認出来ます.
※凡例は,レイヤ名「明治期の低湿地」の右側の(i)をクリックすると表示が可能になりますのでご確認ください.
A2.25
国土地理院の地図では、パソコンの環境やソフトウェアにより正しく表示できない可能性のある文字については利便性を考慮し、代替の漢字若しくは平仮名に置き換えて地図に表記しております.
お問い合わせ
国土の情報に関する質問等は,問合せフォームからお願いいたします.
なお,一般的な質問等は,各地方測量部又は以下の広報広聴室の窓口でも受け付けています.
広報広聴室TEL:029-864-4462
029-864-5953
FAX:029-864-6441
(土日祝祭日,年末年始を除く 8時30分から12時00分,13時00分から17時15分)