最終更新日:2005年2月16日

浅間山2004年噴火:現地調査

浅間山では2004年9月1日に中規模噴火が起きました。国土地理院は、浅間山の地殻変動連続観測を補強する目的で、GEONETを構成する電子基準点に加えて、火山変動観測点「S浅間山1」を南西山腹に設置していましたが、今回の噴火を受けてデータ通信機能を強化改造するため9月15~16日に現地入りし、併せて調査・資料採取・機動連続観測点の設置候補地の確認なども行いました。
写真 火山変動観測点「S浅間山1」 写真 火山変動観測点「S浅間山1」積雪期の様子
火山変動観測点「S浅間山1」です。
基本構造は電子基準点とほぼ同じで、先端にGPS受信アンテナが付いています。
衛星携帯電話による通信装置を増設しました。右は積雪期の様子です。

写真 長野県側山麓からみた9月16日朝9時の噴煙の様子
長野県側山麓からみた9月16日朝9時の噴煙です。 噴煙は上下2層に分かれているようにみえます。

写真 群馬県側山麓からみた9月16日16時過ぎの噴の様子
群馬県側山麓からみた9月16日16時過ぎの噴煙です。
勢いよく吹き上げています。噴火に伴う音も聞こえました。

写真 9月16日16時30分、関東平野に向かってたなびく噴煙の様子
9月16日16時30分、関東平野に向かってたなびく噴煙です。

山麓で採取した火山礫・軽石・火山灰の画像です。

現地調査とほぼ同じ時間帯に、航空機に搭載した合成開口レーダ(SAR)による地形計測を実施し、噴煙下の火口の画像を取得しています(→発表資料 | 画像判読 | 火口底の地形変化 )。また同日10時29分に当地上空約700kmを通過した地球観測衛星TERRAが、南へ流れる噴煙を捉えています(→「浅間山の噴煙」)。


[追記]
合成開口レーダによる観測は、10月22日12月15日にも実施しています。
11月1日、機動連続観測点(GPS火山変動リモート観測装置)を2点増設しました(→発表資料)。
12月8日、定例記者発表で浅間山周辺の地殻変動について言及しました(→発表資料 | 基線図 | 変化グラフ)。
2005年1月11日、定例記者発表で浅間山周辺の地殻変動について報告しました(→発表資料)。
2月8日、定例記者発表で浅間山周辺の地殻変動について報告しました(→発表資料)。

写真 強い西風により噴煙がたなびいています(2005年2月9日、北西山麓から撮影)
強い西風により噴煙がたなびいています(2005年2月9日、北西山麓から撮影)。

写真 電子基準点「東部」(950268)
参考:電子基準点「東部」(950268)

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