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VLBIとは

VLBIとは、Very Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉法)の略で、天体からの電波を利用してアンテナの位置を測る技術です。もともと電波天文学の分野から発展した技術で、その精度の高さから測量にも応用されています。はるか遠くの天体が放つ電波と非常に正確な時計を使うことで、数千キロメートルも離れたアンテナの位置関係をわずか数ミリメートルの誤差で測ることができます。

 

  1. VLBIの原理
  2. VLBIの歴史

VLBIの原理

  1. はるか遠くにある天体(クエーサー)が放った電波が、長い年月をかけて地球に届きます。この微弱な電波を、いくつかのパラボラアンテナで受信します。
  2. アンテナの位置によって天体からの距離がわずかに違うため、アンテナが電波を受信する時刻も少しだけ(0.02秒以下)違います。このため、それぞれのアンテナで電波を受信した時刻を非常に正確な時計を使って測っておきます。
  3. それぞれのアンテナで記録した時刻を比較して、電波を受信した時刻の差を割り出します。この時刻の差を「遅延時間」と呼びます。
  4. 遅延時間に電波の速さをかけ、天体の方向を考慮することでアンテナ間の距離が分かります。
  5. このような観測をたくさんの天体に対して行い、アンテナ間の位置関係を求めます。数千キロメートル離れたアンテナの距離も、わずか数ミリメートルの精度で測ることができます。

昭和43年10月 郵政省電波研究所が鹿島支所内(茨城県)に26mアンテナを建設
昭和52年1月 電波研究所が鹿島-横須賀間で初のVLBI基礎実験実施
昭和56年4月 国土地理院が、測地網の規正、プレート運動検出等のため可搬型VLBIの開発に着手
昭和57年3月 国土地理院構内(茨城県つくば市)に可搬型5mアンテナが完成
昭和58年11月 電波研究所が鹿島-モハービ、オーエンスバレー(米国)間で初の日米VLBI実験を実施
昭和59年6月 電波研究所がVLBIを用いた静止衛星の精密軌道決定観測を実施
昭和59年7月 国土地理院が可搬型5mアンテナを用いて電波研究所とVLBI実験を開始
昭和60年11月 電波研究所が日米VLBI実験によりプレートテクトニクス理論を検証(ハワイ、マーシャル諸島が年に数cm日本に接近)
昭和61年10月 可搬型5mアンテナによる測地VLBI実験開始(鹿島-新富(宮崎県))。以後、各地で可搬型VLBIアンテナによる観測を実施
平成2年1月 通信総合研究所(S.63に電波研究所から名称変更)と国立極地研究所が世界初の南極VLBI観測に成功(鹿島-昭和基地)
平成4年12月 鹿島26mアンテナ、国土地理院へ所管換
平成7年6月 新十津川(北海道)に3.8mアンテナの固定観測局を設置
平成7年10月 可搬型5mアンテナを用いて、スウォン(韓国)-鹿島間で日韓VLBI観測を実施
平成9年3月 姶良(鹿児島県)に10mアンテナの固定観測局を設置
平成9年7月 父島(東京都小笠原諸島)に10mアンテナの固定観測局を設置
平成10年3月 つくばに32mアンテナが完成し、新十津川、父島、姶良、鹿島の5局8基線の国内基線測量網を構築
平成10年6月 つくば VLBI観測局におけるVLBI観測開始
平成11年1月 国際VLBI事業(IVS)設立
平成14年2月 つくばで第2回IVS総会を開催
平成15年3月 鹿島26mアンテナ解体
平成15年5月 つくばVLBI観測局、小惑星探査機「はやぶさ」の軌道決定観測に参加
平成20年2月 国土地理院と情報通信研究機構がスウェーデンのオンサラ観測所とVLBI観測を実施し、当時世界最短(3分45秒)で地球自転の速度の算出に成功
平成22年4月 IVSの解析センターに登録(地球自転の速度の迅速提供)
平成23年10月 東北地方太平洋沖地震に伴う日本経緯度原点の数値変更にVLBIを使用
平成25年12月 新十津川局運用終了
平成26年10月 石岡(茨城県)に13mアンテナが完成し、試験観測を開始
平成27年2月 父島局運用終了
平成27年3月 姶良局運用終了
平成28年5月 石岡測地観測局の本格運用開始
平成28年12月 つくばVLBIアンテナ運用終了
平成29年3月 つくばVLBIアンテナ解体

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