平成16年(2004年)新潟県中越地震に伴う地殻変動(第5報)

発表日時:2004年10月29日(金) 15時00分

 国土地理院(院長渡邊茂樹)は、平成16年10月27日(水)10時40分頃、新潟県中越地方で発生した余震(マグニチュード6.1)について、電子基準点(GPS連続観測点)のデータを解析した結果、北魚沼郡守門村の電子基準点が約3cm隆起したことを確認しました。

 この地殻変動から推定される断層モデルは、資料-1~3に示すとおりで、走向は、ほぼ北東から南西方向、長さ約9km、幅約5kmの断層面(傾斜角34 度)が、約0.5m南東側地塊が北西側地塊に乗りあがった(逆断層)と推定されます。上端部の深さは約10kmで、断層の位置は余震の震源分布ともほぼ一致します。この断層運動から導かれるモーメントマグニチュードは約5.8となりました。

 これによると、本震の震源断層と共役の東落ち断層面が(変動は東上がり)がやや深い位置で活動したと推定されます。
 国土地理院では、今後も地殻変動の監視を継続的に続けていきます。

 (*モーメントマグニチュード:地震で解放されたひずみの大きさから推定した地震の規模)

添付資料

  • 資料-1 地殻変動(水平変動)と推定された断層モデル
  • 資料-2 地殻変動(上下変動)と推定された断層モデル
  • 資料-3 断層モデルの概念図

問い合わせ先

国土地理院
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      地殻変動研究室長 今給黎哲郎 TEL: 029-864-6925(直通)