国土地理院の重力測量
Gravity Measurements in Geospatial Information Authority of Japan
著者
測地部 山本宏章・宮原伐折羅・吉田賢司・菅原安宏
地理地殻活動研究センター 宮﨑隆幸
地理地殻活動研究センター 宮﨑隆幸
要旨及び本文
国土地理院は,高精度で安定した重力値を提供するとともに国際的に合意された基準に基づく日本の重力基準網の構築を目的として,全国で絶対重力測定及び相対重力測定を実施している.1993年にはFG5絶対重力計を導入し,2001年からは絶対重力測定の国際標準との整合性を担保するために,FG5絶対重力計の国内比較観測を行うとともに,測定及びデータ処理手法の高度化を検討してきた.このように測定誤差を極力除いて安定した重力値を求める手法を追及し,重力測量の精度及び信頼性を保っている.2016年には,こうした重力測量の結果を用いて「日本重力基準網2016(JGSN2016)」を構築した(吉田ほか,2018).
本稿では,高精度で信頼性のある測定を達成するための機器及び測定方法,並びに重力基準網の根幹である重力点の現状とその維持・管理の方針を解説するとともに,国土地理院のこれまでの重力測量の実績を報告し,今後の課題と展望を議論する .
本稿では,高精度で信頼性のある測定を達成するための機器及び測定方法,並びに重力基準網の根幹である重力点の現状とその維持・管理の方針を解説するとともに,国土地理院のこれまでの重力測量の実績を報告し,今後の課題と展望を議論する .