1.社会活動の基盤となる国土の情報を整備・提供 ~国土を測り、地図に表現~

(5)国土を表す地図の基準となる電子国土基本図の整備・更新

◇電子国土基本図

 基盤地図情報は、都市計画基図や様々な機関が保有する高精度の地図(法定図書等)を組み合わせて整備・更新することを目指しています。基盤地図情報の整備等が進むことで、地域における法定図書等の円滑な整備、民間における地理空間情報の活用の促進などが期待できます。
 国土地理院は、この実現に向け、関係者間の連携・協力関係を確立するため、基盤地図情報のあるべき姿と今後の取組の方向性について『基盤地図情報のグランドデザイン』を取りまとめました。
電子国土基本図

◇空中写真撮影

 国土の適切な管理、保全、利用のため、平野部及び離島を対象に計画的に空中写真を撮影し、提供しています。また、大規模な開発等を地図情報に迅速に反映するための空中写真撮影を行っています。  

◇様々な縮尺の地図

 電子国土基本図の情報等を基に、各々の縮尺に応じて情報を取捨選択し、編集した地図です。

◇人工衛星画像による地図情報整備

 これまで、本土から遠く離れた地域等においては、航空機を用いた空中写真撮影が困難なことから、地図情報の整備・更新が不十分でした。
 しかし、陸域観測技術衛星「だいち(ALOS)」等による人工衛星画像の活用により、正確かつ詳細な地図情報の整備・更新が技術的に可能となってきました。
 今後、これらの地域においては、人工衛星画像を用いて地図情報を整備・更新していきます。
 

《研究》時系列地理情報の活用

切土・盛土分布鳥瞰図(赤:盛土部、青:切土部)

 大規模造成宅地について、開発前後の空中写真を使って数値地形モデル(DEM)を作成し、その差から盛土・切土分布図を作成することができます。このような情報は、宅地の地震時の地盤脆弱性を評価するための、基礎資料として活用することが可能です。