湿地変化の分類基準

本調査では5万分1地形図を使用して、明治・大正期と1999(平成11)年の湿地の分布状況を比較して、変化無く「残存」している部分、面積が「減少」した部分、面積が「増加」した部分に分け、更に変化した部分についてはその原因別に、「減少」を2区分、「増加」を4区分しています。
次の表には、以上の方法により区分した湿地変化の分類の記号、分類の略称、分類の基準を表示しています。なお、これらの「記号」「略称」は、調査結果の表やグラフにしばしば使用されています。本表と照合してご利用ください。
 
湿地変化の分類基準
記号 分類の略称 湿地変化の分類基準
A 残存 明治・大正時代及び現在の地形図のいずれにも湿地記号があるもの
B1 減少(開発) 明治・大正時代の地図に湿地記号の記載があるが、現在の地形図に記載がないもので、宅地化や農耕地化、その他の人為的行為により湿地が減少したもの
B2 減少(自然減) 土砂流入等の自然現象により湿地が減少したもの
C1 増加(後に発見) 明治・大正時代の地図に湿地記号の記載がないが、現在の地形図に記載されているもので、山間地等で明治・大正時代には確認できなかったが、後に航空測量などの測量技術が進歩し新たに確認されたもの
C2 増加(水位低下) 明治・大正時代の地図に湿地記号の記載がないが、現在の地形図に記載されているもので、土砂の流入等により湖沼・河川の水位が低下し、湿地になったもの
C3 増加(水位上昇) 明治・大正時代の地図に湿地記号の記載がないが、現在の地形図に記載されているもので、ダムや河川改修により水位が上昇し湿地となったもの
C4 増加(休耕田) 明治・大正時代の地図に湿地記号の記載がないが、現在の地形図に記載されているもので、水田が減反等で休耕田となり湿地化したもの
Z (略称なし) 周囲を湿地に囲まれた地域で湿地以外のもの(例:池、丘陵など)