駒の湯温泉に被害を与えた土砂崩落地域を空中写真から確認
約150万立方メートルの土砂が約4.8kmにわたり沢を流下し、駒の湯周辺に堆積
発表日時:平成20年6月18日(水)14時00分
概要
6月15・16日に撮影した東栗駒山の空中写真から、駒の湯温泉に被害を与えた土砂崩落の位置や規模を確認しました。
6月15・16日に撮影した東栗駒山の空中写真から、駒の湯温泉に被害を与えた土砂崩落の位置や規模を確認しました。
1.土砂崩壊の位置
駒の湯温泉に被害を与える原因となった土砂崩落は、駒の湯温泉の前を流れる「裏沢」の上流約4.8km地点の、東栗駒山の標高およそ1360mの斜面で発生したものであることがわかりました。
2.土砂崩壊の規模
崩落した土砂の規模は、長さ約200m、最大幅約300m、最大厚さ約30m、崩壊土砂量約150万立方メートル(東京ドーム約1.2杯分)と推定され、この土砂が最大高低差約190mの斜面を崩落後、土石流となって駒の湯温泉の地点まで約800mの標高差を一気に流れ下ったとみられます。
3.流下経路
流下経路にあたるドゾウ沢~裏沢が左右にカーブしている地点では、土石流が外側に乗り上げたために土壌が露出した部分が確認できます。
特に崩壊部から50m下流の地点では、(1)崩壊が発生した斜面に対向する斜面(土砂の進行方向の左側)に約90mの高さまで土砂が到達した痕跡が確認できること、(2)崩壊側斜面(土砂の進行方向の右側)では約30mまでしか土砂の痕跡が残されていないことから、崩落した土砂が向かい側の斜面に乗り上げて回り込むようにして沢を流下したと推定されます。