水準測量データから求めた日本列島100年間の地殻上下変動

Vertical Crustal Movements in Japan Estimated from the Leveling
Observations Data for the Past 100 Years

測地部  国見利夫・高野良仁・鈴木 実・斎藤 正・成田次範・岡村盛司
Geodetic Department
Toshio KUNIMI, Yoshihito TAKANO, Minoru SUZUKI,
Tadashi SAITOU, Tsugunori NARITA and Seiji OKAMURA

要旨

 我が国の水準測量は,明治16年(1883)から始まり,現在までに延べ129,084kmの観測が行われている。これらの観測値は,LAGSAS(水準・重力測量に係る総合解析システム)にデータベース化されている。今回,約100年前の一等水準測量(第1回測量)から,最近行われた一等水準測量(第8回全国改測)までの各改測毎のデータを用いて全国同時網平均計算を行った。過去100年間の日本列島における地殻上下変動の様子が明らかになったので報告する。