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平成15年十勝沖地震と公共測量

国土地理院では、平成15年9月26日に発生した十勝沖地震(M8.0)に伴い、日高、十勝、釧路および網走地方の電子基準点、三角点、水準点等の測量成果について平成17年に改定しました。

今後、地殻変動地域において公共測量を実施する場合は、次のような注意が必要です。
平成18年4月  

平成15年十勝沖地震に伴う基準点成果改定と今後の公共測量について

 
国土地理院では、平成15年9月26日に発生した十勝沖地震に伴い、日高、十勝、釧路および網走地方の電子基準点、三角点、水準点等の測量成果について、平成17年4月(網走地方は11月)に改定しました。

また、公共基準点等の地殻変動による水平位置の変化を補正するための座標補正ソフトウェア「PatchJGD」及び『座標補正ソフトウェア「PatchJGD」を用いた公共測量成果改定マニュアル』をホームページ上で公開しています。併せて、DM(ディジタルマッピング)仕様の都市計画図等を補正するためのDM補正ソフトウェアを貸与します。(図-1及び図-2を参照)

今後、地殻変動地域において公共測量を実施する場合は、次の点にご注意ください。

1.基準点測量について
 上記の地殻変動地域では、平成15年十勝沖地震により改定された成果と以前の成果を混同して使用することは避けなければなりません。成果改定前の公共基準点を使用する場合は公共基準点の成果改定が必要です。
 公共基準点を成果改定するには、改測、改算、座標補正ソフトウェア「PatchJGD」による方法があります。

2.座標補正ソフトウェアについて
 公共基準点等の地震に伴う地殻変動による水平位置の変化を補正するための座標補正ソフトウェア「PatchJGD」及び補正パラメータファイル「tokachi2003.par」(網走地方は「tokachi2003b.par」を使用)を国土地理院ホームページ上で公開しています。
 このソフトウェアは、補正パラメータファイルに基づき変動前の座標値を変動後の座標値に近似的に補正します。ただし、変動前の座標値は世界測地系に準拠していることが前提です。座標補正作業は、『座標補正ソフトウェア「patchJGD」を用いた公共測量成果改定マニュアル』に基づいて行ってください。

3.水準測量について
 成果改定地域において、新たに水準測量を実施する場合は、成果改定された測量成果に基づいて実施してください。成果改定前の公共水準点を使用する場合は公共水準点の成果改定が必要です。公共水準点を成果改定するには、改測、改算による方法があります。「基本水準点の2000年度平均成果改定に伴う公共水準点成果改定マニュアル(案)」を参考に行うことができます。
 
4.地形測量について
 地形図等成果(紙地図)において、座標値を補正する場合は、PatchJGDが利用できます。数値地形図等成果を補正する場合は、DM補正ソフトウェアが利用できます。
  DM補正ソフトウェアは、地震に伴う地殻変動地域においてDM(ディジタルマッピング)仕様の都市計画図等を補正するためのもので、補正パラメータファイルに基づき変動前の座標値を変動後の座標値に近似的に補正します。
 このソフトウェアは、公共測量実施計画書提出時に計画機関に貸与します。変動前の座標値は世界測地系に準拠していることが前提です。座標補正を行う場合は、マニュアルに基づいて行ってください。

5.応用測量について
 路線測量、河川測量、用地測量等の測量成果の座標値を補正する場合は、PatchJGDが利用できます。

6.成果の整理について
 公共測量成果を改定した場合には、いつどのような改定を実施したのかがわかるように成果に表示する必要があります。表示方法はマニュアルに従ってください。
 
図-1 三角点成果改定地域及び座標補正ソフトウェア適用範囲
図-1 三角点成果改定地域及び座標補正ソフトウェア適用範囲

パラメータファイル tokachi2003.par の適用地域
上川管内 富良野市 上富良野町 中富良野町 南富良野町 占冠村
空知管内 夕張市 栗山町 由仁町
胆振管内 厚真町 むかわ町(旧鵡川町・旧穂別町)
日高管内 浦河町 日高町(旧日高町・旧門別町) 平取町 新冠町 新ひだか町(旧静内町・旧三石町) 様似町 えりも町
十勝管内 帯広市 音更町 士幌町 上士幌町 鹿追町 新得町 清水町 芽室町 中札内村 更別村 大樹町 広尾町 幕別町(旧幕別町・旧忠類村) 池田町 豊頃町 本別町 足寄町 陸別町 浦幌町
網走管内 北見市(旧留辺蘂町) 置戸町 訓子府町 津別町
釧路管内 釧路市(旧釧路市・旧阿寒町・旧音別町) 釧路町 白糠町 鶴居村 標茶町 厚岸町 浜中町
根室管内 根室市 別海町
パラメータファイル tokachi2003b.par の適用地域
網走管内 網走市 北見市(旧北見市・旧常呂町・旧端野町) 佐呂間町 大空町(旧女満別町・旧東藻琴村) 美幌町 小清水町 清里町 斜里町
釧路管内 弟子屈町
根室管内 羅臼町 標津町 中標津町

北見市は旧市町村により適用パラメータが違いますのでご注意ください。


図-2 水準点成果改定路線図
図-2 水準点成果改定路線図
 
PatchJGDの入手方法
座標補正ソフトウェア“PatchJGD”
 【問い合わせ先】
   北海道地方測量部
   〒060-0808 札幌市北区北8条西2丁目 札幌第1合同庁舎  
   測量課調査係 TEL 011-709-2311(内線4520)


平成15年十勝沖地震に伴う
測量成果の改定に関するQ&A

Q1  対象となる測量計画機関は?
A1  図-1の区域内(赤・橙色の区域)において、これまで公共測量成果(基準点、数値地図等)を作成し保有している公共団体(国、道、市町村等)となります。
 
Q2  なぜ公共基準点等の成果改定が必要なのですか?
A2  平成15年十勝沖地震で不整合になった公共測量成果(基準点、数値地図等)を地震後の現地と整合するように補正する必要があります。
 
Q3  補正とは?
A3  座標補正と水準点標高補正があります。
 公共基準点成果と数値地図等を地震後の値に修正することを座標補正といいます。
 公共水準点成果を地震後の値に修正することを水準点標高補正といいます。
 
Q4  座標補正・水準点標高補正は、いつ行えばよいですか?
A4  座標補正等が可能となる時期は、平成15年十勝沖地震に伴い変動のあった国家基準点の成果が改定される、平成17年4月1日以降になります。
 
Q5  地震前の国家基準点を使用して公共測量を実施している場合は、どのような対応を行えばよいのですか?
A5 事業が短期間で完了する場合には、事業完了後、「PatchJGD」等で座標補正等を行うことをおすすめします。
 また、土地区画整理事業のように工期が長期に及ぶ場合には、年度等の区切りの良い時期に「PatchJGD」等で座標補正し、後続事業を行うようにしてください。
 
Q6  何を座標補正・水準点標高補正すればよいですか?
A6  現在保有している公共測量成果(基準点、数値地図等)のうち、今後使用予定のあるものです。
 
Q7  どのような方法で座標補正・水準点標高補正すればよいですか?
A7  基準点等の座標補正作業については、『座標補正ソフトウェア「patchJGD」を用いた公共測量成果改定マニュアル』に基づいて実施してください。数値地図の座標補正についても、同マニュアルに基づいて実施してください。
 公共水準点等の標高補正については、「基本水準点の2000年度平均成果改定に伴う公共水準点成果改定マニュアル(案)」を参考に、改算または改測を行ってください。
 
Q8  座標補正・水準点標高補正をしないと何か不都合がありますか?
A8  現在は、現地と測量成果が不整合になっている状況です。このまま座標補正・水準点標高補正をしていない測量成果を使用して新たな測量を行った場合、現地と測量成果の不整合が解消されず、同一地域の測量成果に較差が生じることから、安全・安心で良好な社会基盤整備に支障を来すことになります。
 
Q9  基準点の3つの座標補正方法「PatchJGD」「改算」「改測」に適用順位はありますか?
A9  目的(精度、予算等)に応じて計画機関で選定することになりますが、それぞれの手法の特徴等については、国土地理院(北海道地方測量部)まで、お問い合わせください。
 
Q10  「PatchJGD」で日本測地系成果から世界測地系成果への座標変換と、地震前から地震後への座標補正が同時にできますか?
A10  同時にはできません。「PatchJGD」等の座標補正に先立ち、座標変換プログラム 「TKY2JGD」で座標変換を行うか、新しい国家基準点を使用した改算、改測を行ってください。
 
Q11 「PatchJGD」が使用できない地域はありますか?
A11  対象地域内(パラメータの作成された地域)であれば、座標補正は可能ですが、精度については、補正前の成果にも依存するため均一ではありません。
 
Q12  座標補正・水準点標高補正をするには、どのような手続が必要ですか?
A12  国土地理院に対しては、下記の手続きが必要です。
  <開始時>
    [1]公共測量実施計画書の提出
      ・「PatchJGD」及び「DM補正ソフトウェア」を使用する公共測量成果の
      改定は、公共測量作業規程第16条運用基準を適用する公共測量です。
    [2]測量標・測量成果の使用承認申請書
      ・改算または改測を行うときに三角点等の国家基準点を使用する場合に
      必要です。
  <終了時>
    [1]公共測量成果等の提出について
 
Q13  座標補正済み成果・水準点標高補正済み成果であることを明示する必要がありますか?
A13  未補正成果と区別するための表示が必要です。表示方法はマニュアルに従ってください。
 
Q14  座標補正成果・標高補正成果は成果検定が必要ですか?
A14  永久標識のある公共基準点・公共水準点、広域的な数値地図など利用度の高い公共測量成果を補正した場合については、成果の信頼性を高めるために、できるだけ成果検定を受けてください。
 
Q15  座標補正・水準点標高補正の積算基準はありますか?
A15  ありません。世界測地系移行時の座標変換用積算基準を準用してください。
 
Q16  三角点の標高はどうなるのですか?
A16  今回の改定では変更しません。
 

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