文字サイズ変更

  • 標準
  • 拡大
地理院ホーム  > 2013年報道発表資料  > 平成25年度より全国で電子基準点を用いた準天頂衛星やグロナスによる測量が可能に 最終更新日:2013年4月1日

平成25年度より全国で電子基準点を用いた準天頂衛星やグロナスによる測量が可能に

発表日時:2013年4月1日14時00分

概要

 国土地理院は、平成25年度より、全国の電子基準点で観測した準天頂衛星(日本)及びグロナス(ロシア)のデータ提供を開始します。昨年7月から東北地方などで先行提供を開始しましたが(全国の15%をカバー)、平成25年4月1日に東日本のデータ提供を開始し(同40%)、5月10日を目途に全国のデータ提供を行う予定です。
 従来のGPS(米国)に加えてこれらの衛星も利用すると、都市部や山間部で測量できる場所が広がり、測量時間の短縮も期待されます。また民間が電子基準点データを用いてサービスしているリアルタイム測量の安定性も向上し、建設機械の制御を行う情報化施工等での活用が期待されます。グロナスも用いるリアルタイム測量のサービスが始まるのは今回が初めてです。
 

1.背景

 国土地理院は、全国の電子基準点において測位衛星の観測を行い、そのデータを解析して地殻変動を監視するとともに、我が国で行われる衛星測量のために観測データをHPから提供しています(資料1)。このデータを用いると基準点での観測が省略できるので、電子基準点は衛星測量のインフラとなっています。また、観測データはリアルタイムで民間事業者に提供され、電子基準点を利用したリアルタイム測量(正式名称は「ネットワーク型RTK測量」※1)のサービスが行われています。
 近年、測位衛星として、米国の運用するGPS以外に、ロシアのグロナス(GLONASS)や、我が国の準天頂衛星初号機「みちびき」が利用できるようになってきました。GPSに加え、これらの衛星測位システムも利用すると(「GNSS」※2と総称)、ビルや樹木等の障害物によって衛星信号が受信しにくい都市部や山間部でも測量ができる場所が広がるため、電子基準点の利用者から早くGPS以外のGNSSにも対応してほしい、との要望が寄せられていました。
 このため、受信機・アンテナのGNSS対応が終わった東北地方などの電子基準点187点において、平成24年7月13日、準天頂衛星及びグロナスデータの早期提供を開始したところです。(http://www.gsi.go.jp/eiseisokuchi/eiseisokuchi40016.html
 その後、平成25年3月までに全国の電子基準点で受信機・アンテナのGNSS対応が完了したことから、今回、全国でGNSSデータの提供を開始することになりました。

2.新たに準天頂衛星及びグロナスのデータを提供する地域と時期

    まず平成25年4月1日より、従来の187点に加え(全国の15%)、東日本(北海道、東北・関東地方及び新潟県)の電子基準点354点について、準天頂衛星及びグロナスのデータ提供を新たに開始します(資料2資料3)。この段階で東日本にある電子基準点(計498点、全国の40%)でGNSSデータが提供されます。さらに通信回線等の増強を進め、全国の電子基準点で準天頂衛星やグロナスのデータが利用できるようになるのは、平成25年5月10日となる見込みです。
 提供地域では、電子基準点を用いた衛星測量や、ネットワーク型RTK測量において、GPS以外のGNSSも利用できるようになり、測量の効率化が可能となります。
 なお、今まで測量の基準点として利用できなかった東北地方等の地殻変動観測点(29点)についても、観測したGPSデータ及び座標値を4月1日より公表しますので、電子基準点同様に、測量の基準点としてご利用いただけます(こちらはGPSのみです)。

3.利用方法について

 (1)通常の測量(スタティック測量)
 [1]アクセス先:国土地理院HPの電子基準点データ提供サービスのページ
               http://terras.gsi.go.jp/ja/index.html
 [2]提供データ:30秒毎の観測データ及び放送暦(衛星の位置を表す情報)を
           測量用標準フォーマット(RINEX)形式のファイルで提供

 種類  フォーマット  周波数帯 ※3  備考
 [1]GPSのみ  RINEX ver.2.10  L1、L2  従来と同じ
 [2]GPS+グロナス  RINEX ver.2.11  L1、L2  今回追加
 [3]GPS+グロナス  RINEX ver.2.12
 準天頂衛星拡張版
 L1、L2、  今回追加
  +準天頂衛星  L5(グロナス除く) 


 平成25年4月1日から施行される「公共測量の作業規程の準則」※4では、グロナスや準天頂衛星をGPSと併用する測量方式を可能としています。

(2)リアルタイム測量
 電子基準点のリアルタイムデータを用いてネットワーク型RTK測量のサービスを行っている民間事業者からの提供となります。GPSとグロナスを用いると同時に観測できる衛星数が増え、24時間安定してリアルタイム測量ができるようになることが、「電子基準点を利用したリアルタイム測位推進協議会」※5の実証実験で確認されています。商用サービスの内容については同協議会にお問い合わせください。
 

※1 周辺の電子基準点で得られたデータから求めた補正情報を測量現場で受信し、リアルタイムでcm級の測量を効率的に行う方式。RTKはリアルタイム・キネマティックの略。
※2 Global Navigation Satellite Systemの略。米国のGPS及び日本の準天頂衛星、ロシアのグロナス、EUが開発中のガリレオ(Galileo)等があります。各国は各システムの民生用公開信号が無償利用できることを繰り返し表明しています。
※3 従来のGPSでは、信号はL1(1575.42MHzMHz)、L2(1227.60MHz)の二つの周波数帯で送られていましたが、次世代GPSや準天頂衛星ではL5(1176.45MHz)の周波数帯でも信号が送られます。
※4 地方公共団体等が行う測量について観測機械の種類、観測法、計算法等を規定した作業規程の規範となるもので、国土交通大臣が定めます。
※5 電子基準点リアルタイムデータの利活用と普及推進を目的に設立された団体。補正情報の配信事業者、受信機メーカー、測量会社、通信事業者、大学等から構成。事務局は(社)日本測量協会(http://www.jsurvey.jp/pcrg/kyougikai.htm)。

問い合わせ先

 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土交通省国土地理院
 
   測地観測センター 衛星測地課長 辻 宏道 029-864-6951(直通)        
            専門調査官  山口和典  029-864-4811(直通)
                        029-864-6864(FAX)
                                                                    

ページトップへ