平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動について ~データ回収により、新たに牡鹿半島での変動が明らかに~

発表日時:平成23年3月19日(土)15時30分

概要

 地震後、データを取得できなかったGPS連続観測点のデータ回収を行った結果、牡鹿半島で地震時に東南東方向に約5.3mの移動、約1.2mの沈下があったことが新たにわかりました。
 また、震源域周辺の広い範囲で地震後から緩やかな地殻変動が継続しており、地震後からの変動は大きいところでは20cmを超えています。


 3月11日14時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0、最大震度7)に伴う地殻変動が、全国の広い範囲の電子基準点(GPS連続観測点)で検出されたことはこれまでに発表してきたところです。
 しかし、震央に近い観測点では、周辺の停電等のためにこれまでデータが取得できておりませんでした。現在、現地への立ち入りが可能となった地域から観測点の状況確認・復旧および観測データの回収を進めているところです。
 データ回収を行った観測点については、地震時の変動を明らかにするため、再解析を行いました。その結果、牡鹿半島に設置されている電子基準点「牡鹿」(宮城県石巻市)が地震に伴い東南東方向に約5.3m移動し、約1.2m沈下したことが新たにわかりました。

 また、地震発生後、東北地方から関東地方の広い範囲で東向きの地殻変動が継続してみられています。観測された地震後からの変動の大きさは、電子基準点「山田」(岩手県山田町)で25cm、「銚子」(千葉県銚子市)で17cmなど、大きいところでは20cmを超えています。

 国土地理院では、今後も電子基準点等の観測データの回収・復旧に努め、地震による地殻変動を明らかにするとともに、地殻変動の監視を続けてまいります。

添付資料

問い合わせ先

〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
国土交通省国土地理院
測地観測センター  地震調査官   矢来 博司  TEL 029-864-4825(直通)
          地殻監視課長  新田 浩   TEL 029-864-5971(直通)

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