文字サイズ変更

  • 標準
  • 拡大
地理院ホーム  > 刊行物・資料  > 国土地理院時報  > 国土地理院時報(2006,110集)目次  > 白神山地・二ッ森北麓における航空レーザ測量データと毎木調査結果の比較  

白神山地・二ッ森北麓における航空レーザ測量データと毎木調査結果の比較

Comparison between Airborne LIDAR Data and Tree Census Result in the Northern Area of Mt. Futatsumori, Shirakami Mountains

地理地殻活動研究センター  佐藤 浩・小荒井 衛
Geography and Crustal Dynamics Research Center  Hiroshi P. SATO and Mamoru KOARAI

中日本航空株式会社  加藤 悟
Nakanihon Air Service Co., Ltd.  Satoru KATO

弘前大学  牧田 肇
Hirosaki University  Hajime MAKITA

山形大学  八木浩司
Yamagata University  Hiroshi YAGI

要旨

 気候的極相のブナ林が広がる世界自然遺産・白神山地を対象として、ブナ優占、サワグルミ優占、広葉樹混交の3ヶ所の方形区(長さ50m×幅20m)を設け、高木・亜高木の毎木調査(植生断面図・樹冠投影図の記載、測量による平面位置・樹頂高の実測、胸高直径の計測、樹種の認定)を行った。事前に計測した着葉期・落葉期の航空レーザ測量データと比較したところ、以下が判った。

1)植生断面図をオールパルスのレーザ反射点の垂直分布と重ね合わせた。着葉期には、方形区に関わらずレーザ反射点は樹冠に多く分布した。落葉期には、ブナ優占よりもサワグルミ優占の方形区においてレーザ反射点がより多く地表面に到達していた。

2)樹冠におけるレーザ反射点の透過率(全反射点数に対する地表面への到達反射点数の割合)を樹種毎に調べた。着葉期はブナが最も小さく20%、最も大きいキハダはその2倍近い値となった。落葉期には、イタヤカエデ、ブナ、ホオノキの50%前後よりも、サワグルミが60%前後と有意に高かった。

3)航空レーザ測量データより計算したレーザ植生高から実測樹頂高を引いた値を誤差とすると、3つの方形区の平均誤差は-0.48m、平均二乗誤差は4.08mとなった。

4)高さ方向2mレベルスライスでレーザ反射点の垂直分布率を調べた。ある高さの垂直分布率が極めて高いほどバイオマス(枝・葉)がその高さに集中していると考えられる。樹木の胸高直径や樹頂高と合わせて考えると、垂直分布率は更新が一斉なのか徐々なのかの指標となる可能性がある。

戻る

ページトップへ