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石狩低地東縁と伊勢平野の活断層図を公表

発表日時:2010年1月28日(木)14時00分

-活断層の発見・延長など、最新の知見に基づく活断層を表示した詳細な地図を作成-

2万5千分1都市圏活断層図「石狩低地東縁断層帯とその周辺(岩見沢、長沼、千歳)」、「伊勢平野の活断層(四日市、亀山、津、松阪)」を1月29日に公表します(資料-1)。「四日市」及び「津」は改訂版(第2版)となります。

 「2万5千分1都市圏活断層図」は、ハザードマップ作成をはじめ、地方公共団体が実施する防災・減災対策や地域の適正な開発・保全などの基礎資料として活用されることが期待されます。

今回の調査で得られたこと

1.都市圏活断層図「岩見沢」「長沼」「千歳」

(1)石狩低地東縁断層帯は、主に東上がりの縦ずれ断層で各所に活撓曲(かつとうきょく)による地形の撓みと、活褶曲(かつしゅうきょく)や地形面の傾動(けいどう)などが見られます。(資料-3)

(2)石狩低地東縁断層帯の東側に位置する馬追(うまおい)丘陵の中央付近及び丘陵東縁では、ほぼ南北方向に走る活褶曲や傾動などの変形も見られます。(資料-4)

(3)石狩低地東縁断層南部、都市圏活断層図「千歳」の中央部、千歳市駒方里付近から安平町遠浅付近まで約7.5kmにわたって、西側上がり、東側下がりの縦ずれ地形を伴う活断層が、新たに認められました。(資料-5)

2.都市圏活断層図「四日市」「亀山」「津」「松阪」

(1)四日市撓曲(とうきょく)(断層)は、今回の改訂により南方向に数km程度延長されました。四日市撓曲(断層)は、四日市市東坂部町付近から鈴鹿市神戸(かんべ)三丁目付近まで、ほぼ南北方向に延びています。(資料-6)

(2)布気(ふけ)断層は、今回の調査で新たに活断層とわかりました。布気断層は、亀山市辺法寺町付近から亀山市朝明山付近まで、ほぼ北東-南西方向に延びています。北西側上がり、南東側下がりの縦ずれ変位地形が各所に見られます。(資料-7)

(3)千里(ちさと)撓曲(とうきょく)は、今回の改訂により活断層とわかりました。千里撓曲は、津市河芸町千里付近から津市上野付近まで北北東-南南西方向に延びています。(資料-8)

(4)六呂木断層と、その北部の高茶屋-鳥戸断層は一連の活断層と考えられます。(資料-9)

 ※印の用語は資料-2を参照。

添付資料

 資料-1:都市圏活断層図位置図      

 資料-2:「都市圏活断層図」について      

 資料-3:都市圏活断層図「岩見沢」の一部  

 資料-4:都市圏活断層図「長沼」の一部

 資料-5:都市圏活断層図「千歳」の一部

 資料-6:都市圏活断層図「四日市」第2版の一部

 資料-7:都市圏活断層図「亀山」の一部

 資料-8:都市圏活断層図「津」第2版の一部

 資料-9:都市圏活断層図「松阪」の一部

 

 都市圏活断層図は、1,000(税込み)、 セット「石狩低地東縁断層帯とその周辺」(箱入り3部、解説書付き)3,000円(税込み)、セット「伊勢平野の活断層」(箱入り4部、解説書付き)4,000円(税込み)で全国の主な書店で入手できます。また、公表にあわせて国土地理院ホームページ(http://www1.gsi.go.jp/geowww/bousai/menu.html)で公開します。

資料-1



資料-2 都市圏活断層図について

1.作成目的

 「2万5千分1都市圏活断層図」は、平成7年1月の阪神・淡路大震災を契機に、政府の地震調査研究推進施策の一環として、内陸地震の長期評価に必要不可欠な情報である活断層の詳細な位置情報、各種ハザードマップ作成のための基礎資料として、地震が発生した場合に特に被害が甚大になる可能性の高い都市域及びその周辺の主要な活断層が分布する地域を対象に調査を進めています。今回の公表により、全国で143面(約57,000km2)の整備となります。

  

2.位置付け

 国土地理院が実施してきた活断層の詳細な位置調査は、政府の地震調査研究推進本部により平成9 年8 月に策定された「地震に関する基盤的調査観測計画」及び科学技術・学術審議会により平成20 年7 月に建議された「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の推進について」において調査の必要性が位置付けられています。

  

3.活断層の定義と図の主な内容

 この図における「活断層」とは、最近数十万年間に、約千年から数万年の間隔で繰り返し活動してきた跡が地形に明瞭に表れており、今後も活動を繰り返すと考えられるものをいいます。このうち、風雨による侵食や堆積、また開発の影響などで活断層の位置を明確に表示できない区間は破線で、活動の跡が土砂の下に埋もれてしまっている区間は、点線で示しています。
 また、活断層の位置のほか、活断層の評価に関連する段丘地形・沖積低地・地すべり地形などの第四紀後期(数十万年前から現在)に形成された主な地形を合わせて表示していますので、活断層周辺の地盤状況の把握や、活断層の活動によって地すべりが再活動する可能性のある地域の推定など、防災に役立つ情報を読みとることができます。

  

4.調査方法とこの図から把握できることの限界

 この調査は、活断層研究者が空中写真を用いて、空中写真判読(図1)により行ったもので、活断層の詳細な位置を2万5千分1地形図上にまとめたものです。また、既存の調査結果も参考にしています。
 この調査では、それぞれの活断層が過去にいつ動いたのかは調べていません。従って、それぞれの活断層が次にいつ動くか、言い換えれば、この次地震が起こるのはいつなのかについては、この図からはわかりません。一般に、活断層が過去にいつ動いたかは、活断層が通っている位置の地面を掘り下げて調査することによってある程度調べることができます。

  

5.未知の活断層が存在する可能性

 都市圏活断層図で緑色で示されている地域(扇状地、沖積低地、または埋立地・干拓地)は、川が運んできた土砂などによって最近数千年間に形成された土地です。この地域では今回の調査で確認できなかった未知の活断層が埋もれている可能性も残されています。

  

6.図の体裁

 活断層図の縮尺は2 万5 千分1で、1枚に描かれている範囲は、横長図幅の場合は東西約20~23km(緯度によって異なります)、南北約18kmで、縦長図幅の場合は東西約17~19km(緯度によって異なります)、南北約26kmで、国土地理院刊行の2万5千分1地形図4 枚分に相当し、四六判(788mm×1091mm)の紙に印刷されています。色数は、もとの地形図を1 色(灰色)にし、その上に活断層等を2 色(赤・黒)、地形分類等を2色(橙・緑)を加えた計5 色です。

  

7.これまでの公表地区と発行面数

 これまでに、三大都市圏、政令指定都市、県庁所在都市及びその周辺について138 面(約55,000km2)を公表しており、今回公表する7面のうち新規分5面を加えると143面(約57,000km2になります。
 また、活断層の概要、活断層図のサンプル、詳細な整備範囲などは、国土地理院のホームページ
http://www1.gsi.go.jp/geowww/bousai/menu.html)でご覧になれます。

  

8.用語の説明

  ・ 横ずれ図2

 活断層の相対的な水平方向の変位の向き。断層線に向かって手前側に立って向こう側が右にずれれば右横ずれ断層、左にずれれば左横ずれ断層。本図では変位の向きを赤い矢印で表示。

  ・ 縦ずれ図2

 活断層の上下方向の変位の向き。本図では、相対的に低下している側に短線を表示。

  ・ 活褶曲(かつしゅうきょく)

 現在も続いている地殻変動により生じている波状地形。凸部また凹部を連ねた線で図示。

  ・ 傾動

 地形面が、現在も続いている地殻変動によって傾いている場所。最大傾斜方向で図示。

  ・ 雁行(がんこう)

 複数の断層が片仮名の「ミ」の字、あるいは「杉」の字のつくりの形に配列すること。前者を右雁行、後者を左雁行と呼ぶ。

   ・ 活撓曲(かつとうきょく)図2

 活断層のうち、変位が柔らかい地層内で拡散し、地表には段差ではなくたわみとして表れたもの。たわみの範囲及び傾斜方向を示す。

 

資料-3 都市圏活断層図「岩見沢」の一部


資料-4 都市圏活断層図「長沼」の一部


資料-5 都市圏活断層図「千歳」の一部


資料-6 都市圏活断層図「四日市」第2版の一部


資料-7 都市圏活断層図「亀山」の一部


資料-8 都市圏活断層図「津」第2版の一部


資料-9 都市圏活断層図「松阪」の一部


問い合わせ先

305-0811 茨城県つくば市北郷1

地理調査部防災地理課  課長補佐   諏訪部 順 電話029-864-6921(直通)

                  技術専門員 星野   実 電話029-864-6267(直通)  

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