災害教訓をわかり易く世の中に伝え、拡げるため、国土地理院では市区町村と連携して、自然災害伝承碑を地図に掲載する取り組みを進めています。
伊勢湾北部沿岸地域には、昭和34年の伊勢湾台風に関する自然災害伝承碑が多く存在しています。伊勢湾台風60年に当たり、地元市町村より申請のあった碑の一部を紹介します。
伊勢湾台風による高潮等により木曽岬町では300名を超える方が亡くなりましたが、この大惨害を記録し犠牲者の霊を慰めるため、堤防決壊箇所の最後の締切場所に設置された碑です。
刈谷市では最大瞬間風速28メートルを記録し、甚大な被害が生じました。刈谷市水防・消防団の災害復旧に努めた功績を称え、再び惨状を繰り返さない決意を新たにするため設置されました。
伊勢湾台風による高潮により、瞬時に堤防が決壊して多くの家屋家財が押し流され、弥富町の住民322名の尊い人命が失われました。大自然の猛威を後世に語り継ぐために設置された碑です。
伊勢湾台風は、木曽三川下流部の堤防を寸断し、多くの尊い人命を奪って通りすぎました。この碑は殉職の方々をまつり、再びこの悲しみを繰りかえさないよう祈りをこめて建てられました。
伊勢湾台風の襲来による高潮のため、名古屋市では南部臨海地帯が浸水し、遭難者は約二千余名に及びました。台風による殉難者を慰霊するため、翌年に設置されました。
伊勢湾台風の高潮は、5.7メートルの海岸堤防を越えて飛島村に来襲しました。堤防は決壊し、132戸の家屋が流出するとともに、130名もの尊い人命が失われました。
伊勢湾台風では、堤防が1400mにわたって決壊し、死者1名、負傷者40名、被災者2605名、被災家屋259戸等と言語に絶する被害が出たため、県は直ちに復旧工事を行い、強固な堤防を築きました。
伊勢湾台風では、木曽三川下流部堤防が36ヶ所にわたって決壊し、周辺住民の財産と多数の人命が奪われました。また、この付近一帯は2ヶ月余りにわたり浸水が続きました。