国土地理院概要

測る

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位置の基準を定める

石岡VLBI観測施設
石岡VLBI観測施設(茨城県石岡市)

正確な位置を測る基準を定めます

地球の形や緯度・経度は、国際的な基準(ITRF)に基づいて決定されています。ITRFは国土地理院を含め、世界各国の連携のもと地球規模の測地観測によって構築・維持されています。

国土地理院はこの国際的な基準に基づく日本の位置をVLBI*1観測によって決定し、これに基づいて各地の位置の基準となる電子基準点・三角点を整備しています。これらは、国で統一した位置の基準・共通ルール(国家座標)として、国土の明示・管理・保全及び各種測量に利用されています。

*1VLBI(Very Long Baseline Interferometry:超長基線電波干渉法)
宇宙のかなたにある天体から届く電波を地球上の2つ以上のパラボラアンテナで受信し、受信時刻の差から数千kmもの距離を数mmの精度で測る技術。
*2GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)
人工衛星を用いて地球上の位置を求める衛星測位システムの総称。
GPS(米国)、準天頂衛星システム「みちびき」(日本)、GLONASS(ロシア)、Galileo(EU)など。
GGOS(Global Geodetic Observing System:全球統合測地観測システム)
GGOSは、VLBI*1・SLR・GNSS*2・DORIS・重力観測などの測地観測を地球規模で統合し推進する国際連携の枠組みです。ITRFの構築・維持もGGOSのもとで連携が強化されています。国土地理院はGGOSの議長を務め、連携を積極的に推進しています。

VLBI測量

世界中にあるVLBI観測局と協働で観測を行うことで、地球上における日本の正確な位置を求めたり、プレート運動の監視等を行っています。また、日々変化する地球の自転運動を精密に測定することで、「うるう秒」の挿入をはじめとする時刻の維持にも貢献しています。

VLBI

電子基準点

電子基準点は、GPSや準天頂衛星等の測位衛星(GNSS)の電波を受信する観測施設で、全国約1,300か所に設置されています。

受信したデータはリアルタイムで国土地理院の中央局に送られ、国土地理院では得られたデータから各電子基準点の位置関係を高精度に計算しています。電子基準点は、測量や全国の地殻変動監視の他、ICT施工やスマート農業等の高精度測位にも広く利用されている重要なインフラです。

電子基準点
電子基準点
中央局
中央局(茨城県つくば市)

水準測量

水準測量とは、標高を求める測量のことです。2地点に立てた標尺(ものさし)の高さの差を測り、これを繰り返すことで標高差を求めます。各地域の標高を定める基準となる水準点の標高は、東京湾の平均海面を基準(標高0m)とする日本水準原点を起点とした水準測量によって決められています。

また、水準測量を繰り返し実施することで標高の変化を正確に把握することができ、防災のための基礎資料としても活用されています。

水準測量実施図
水準測量実施図

離島の基準点整備

我が国には多くの離島があります。国土地理院では、領土の明示や保全のため離島に基準点(三角点)を設置して緯度・経度・標高を決定する測量を行っています。

二等三角点新設
二等三角点新設(デン島)

重力測量

国土地理院は、全国の重力点で重力測量を実施し、国際的な基準に整合した重力値を提供しています。重力値は正確な標高を決めるために必要であるほか、地下の活断層や資源の探査、計量機器の校正などに広く活用されています。

重力計
(左)量子型絶対重力計AQG (右)絶対重力計FG5

地磁気測量

地磁気の方向や大きさは場所によって異なり、時間とともに変化することが知られており、地磁気測量により、地磁気の地理的分布と時間変化を明らかにしています。

鹿野山測地観測所のデータでは、2010年頃から偏角*の変化率が大きくなっていることを捉えています。地磁気測量の結果は、登山やスマートフォンなどでコンパスを利用するための重要な情報であるほか、火山活動の監視や航空機の航路決定などに利用されています。

偏角:方位磁石が示す北(磁北)と地図の北(真北)との間のズレのこと。
偏角の変化
偏角の変化(鹿野山測地観測所)