火山活動に伴う地殻変動の監視

日本には活火山と定義されている火山が110あります(2011年6月7日火山噴火予知連発表(PDF 278KB))。 国土地理院では、第6次長期計画で活火山の中でも特に活発な15火山について、活動量を定量的に把握する火山として選定し、繰り返し観測を行うことを定めています。 北海道では、十勝岳、雌阿寒岳、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳の5火山(下図参照)が選定されています。 その中でも、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳には、火口付近の地殻変動を捉えるためにGNSS火山変動リモート観測装置(REGMOS)が設置されています。

REGMOSの紹介はこちらから http://www.gsi.go.jp/kidou/regmos.html

国土地理院で観測を強化している活火山

1.十勝岳(写真:十勝岳
2.樽前山(写真:樽前山溶岩ドームとREGMOS
3.有珠山(写真:有珠山とREGMOS
4.駒ヶ岳(写真:駒ヶ岳とREGMOS
5.雌阿寒岳(写真:雌阿寒岳と阿寒富士

下図の番号のところをクリックすると写真が表示されます。
画像:国土地理院で観測を強化している北海道の活火山十勝岳樽前山有珠山駒ヶ岳雌阿寒岳
※この地図は国土地理院発行数値地図250mメッシュ(標高)を使用して作成しました
 

国土地理院で捉えた2000年有珠山噴火の地殻変動

写真:有珠山大噴火のようす

有珠山噴火(2000年3月31日)

画像:有珠山周辺の電子基準点配点図

電子基準点配点図(有珠山周辺)

 

画像:有珠山噴火時の基線長変化グラフ

基線長変化グラフ (有珠山噴火)

有珠山は平成12年3月31日に噴火しました。噴火とともに有珠山周辺の電子基準点間の距離は大きく変化していますが、噴火の約2日前に発生した距離1cmの伸びを検出したことは、噴火を予知する上で非常に重要な情報となりました。

 

 【機動観測】

 

写真:有珠山噴火時の機動観測のようす

有珠山噴火時の機動観測のようす

セオドライトを用いて、噴火地点周辺の自然物、または建物を目標にして、水平角・鉛直角の観測を行って、土地の隆起・水平変動を監視します。
 

写真:GNSS火山変動リモート観測装置

GNSS火山変動リモート観測装置(REGMOS)

山岳地帯や離島など商用電源と公衆電話回線が利用できない場所でも、太陽光発電によりGNSS連続観測を行い、衛星通信を利用しデータを送ります。
 

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